“开処(そこ)” の例文
旧字:开處
代はやるほどに何処か开処(そこ)らまで、切(せ)めて広小路までは行つておくれと優しい声にすかす様にいへば、なるほど若いお方ではありこの淋しい処へおろされては定めしお困りなさりませう
十三夜 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
捨てはてし身にも猶(なほ)衣食のわづらひあれば、昼は开処(そこ)となくさまよひて何となく使はれ、夜は一処不住の宿りに、かくても夢は結びつゝ、日一日とたゞよひにたゞよひて、過(すぐ)しゆくほどに
琴の音 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
お峯は車より下りて开処(そこ)此処と尋ぬるうち、凧(たこ)紙風船などを軒につるして、子供を集めたる駄菓子やの門(かど)に、もし三之助の交じりてかと覗(のぞ)けど、影も見えぬに落胆(がつかり)して思はず徃来(ゆきき)を見れば
大つごもり (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)