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くわい
是にて
罪は
成立し、
第八
囘以後はその
罪によりていかなる「
罰」
精神的の
罰心中の
鬼を
穿ち
出でゝ
益精に
益妙なり。
余は
多言するを
好まず。
ハヽー少し
逆上して
居るやうぢやから、カルメロを一
分三
厘にヤーラツパを五
分調合して
遣すから、
小屋へ
帰つて一
日に三
囘の
割合で
服薬いたすがよい。
是は
前にも
申しました
通り、
狂歌師が
寄つて
狂歌の
開をいたす時、
何かお
互に
可笑しい話でもして、ワツと笑ふ
方が
宜からうと
云ふので、二三
囘やつて見ると
頓だ
面白いから
余は「罪と罰」第一
卷を
通讀すること
前後二
囘せしが、その
通讀の
際極めて
面白しと
思ひたるは、
殺人罪の
原因のいかにも
綿密に
精微に
畫出せられたる
事なり、もし
或兇漢ありて
或貞婦を
殺し
第六囘に
至りて
始めて、
殺人の
大罪なるか
否かの
疑問を
飮食店の
談柄より
引起し、
遂に
一刹那を
浮び
出さしめて、この
大學生何の
仇もなき
高利貸を
虐殺するに
至る。
第七
囘は
其綿密なる
記事なり。