喬木けうぼく)” の例文
金銀きんぎん珠玉しゆぎよくたくみきはめ、喬木けうぼく高樓かうろう家々かゝきづき、花林曲池くわりんきよくち戸々こゝ穿うがつ。さるほどに桃李たうりなつみどりにして竹柏ちくはくふゆあをく、きりかんばしくかぜかをる。
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
家財道具かざいだうぐもんそとはこばれたとき火勢くわせいすですべてのものちかづくことを許容ゆるさなかつた。いへかこんでひがしにもすぎ喬木けうぼくつてた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
密々たる灌木くわんぼく疎々そゝたる喬木けうぼくの混合林となりて、前者を代表するにはぎあり、後者には栗多く、それも大方は短木、この辺より不二は奈良の東大寺山門より大仏を仰ぐより近くそびえ、なかばより以上
霧の不二、月の不二 (新字旧仮名) / 小島烏水(著)
かの喬木けうぼくごと
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
もりこずゑうへはるかのぼらうとして次第しだいいきほひをくはへるほのほを、疾風しつぷうはぐるりとつゝんだ喬木けうぼくこずゑからごうつとしつけしつけちた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
喬木けうぼくさへぎつてこずゑあをそらせてにはへすら疾風しつぷうおどろくべき周到しうたうふくろくちいてさかさにしたやうにほこり滿ちてさら/\としづんだ。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)