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出遭
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であ
ふりがな文庫
“
出遭
(
であ
)” の例文
で、その
白鳥
(
はくちょう
)
は、
今
(
いま
)
となってみると、
今
(
いま
)
まで
悲
(
かな
)
しみや
苦
(
くる
)
しみにさんざん
出遭
(
であ
)
った
事
(
こと
)
が
喜
(
よろこ
)
ばしい
事
(
こと
)
だったという
気持
(
きもち
)
にもなるのでした。
醜い家鴨の子
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
しかし人間がだんだん発意を重んずるようになると、その長い独白がちょいちょい聴衆の質問や反駁に
出遭
(
であ
)
って中断される。
新秩序の創造:評論の評論
(新字新仮名)
/
大杉栄
(著)
泣きたくなるような折に
出遭
(
であ
)
うと、雪子であったら、こんな場合に辛抱強く云い聴かせて納得させてしまうのに、と思うことは再三であった。
細雪:01 上巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
柿丘でなくとも、どのような男だって、雪子夫人のような女に
出遭
(
であ
)
うと、
立
(
た
)
ち
竦
(
すく
)
みでもしたかのように彼女から遠のくことが出来なくなるだろう。
振動魔
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
そういうある日、隣り町の登記所へ行った帰りに、旦那が木橋の上を歩いていると向うから馬力の六やんが荷馬車をひいてやってくるのに
出遭
(
であ
)
った。
南方郵信
(新字新仮名)
/
中村地平
(著)
▼ もっと見る
その白けたような街道では、東京ものらしいインバネスの男や、淡色のコートを着た白足袋の女などに時々
出遭
(
であ
)
った。
黴
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
「なァにの。
思
(
おも
)
いがけないところで
出遭
(
であ
)
った、こんな
間
(
ま
)
のいいことは、
願
(
ねが
)
ってもありゃァしないからひとつどこぞで、
御飯
(
ごはん
)
でもつき
合
(
あ
)
ってもらおうと
思
(
おも
)
ってさ」
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
良人
(
おっと
)
に連れられて外遊する船がナポリに着いた時、行き違ひに出て行かうとする船に乗り込む
遽
(
あわただ
)
しいかの女に、
埠頭
(
ふとう
)
でぱつたり
出遭
(
であ
)
つて、
僅
(
わず
)
かにお
互
(
たがい
)
に手を握つた。
過去世
(新字旧仮名)
/
岡本かの子
(著)
ドウか目録だけでも
宜
(
い
)
いから是非見たいと所望するから、早速
飜訳
(
ほんやく
)
する中に、コンペチションと云う原語に
出遭
(
であ
)
い、色々考えた末、競争と云う訳字を造り出して
之
(
これ
)
に
当箝
(
あては
)
め
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
これは明らかな事実で、これを威張っておって正宗の剣や弓や甲冑でおれば、支那、
印度
(
インド
)
と同じ運命に
出遭
(
であ
)
う。これが
孫子
(
そんし
)
のいわゆる
糧
(
りょう
)
は敵に依る、敵の兵器を以て敵を打つというのである。
吾人の文明運動
(新字新仮名)
/
大隈重信
(著)
種々の
不都合
(
ふつごう
)
、種々の反対に打ち勝つことが、われわれの大事業ではないかと思う。それゆえにヤコブのように、われわれの
出遭
(
であ
)
う
艱難
(
かんなん
)
についてわれわれは感謝すべきではないかと思います。
後世への最大遺物
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
の
試煉
(
しれん
)
に
出遭
(
であ
)
っているのであった。
新書太閤記:04 第四分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
この
子家鴨
(
こあひる
)
が
苦
(
くる
)
しい
冬
(
ふゆ
)
の
間
(
あいだ
)
に
出遭
(
であ
)
った
様々
(
さまざま
)
な
難儀
(
なんぎ
)
をすっかりお
話
(
はな
)
しした
日
(
ひ
)
には、それはずいぶん
悲
(
かな
)
しい
物語
(
ものがたり
)
になるでしょう。
醜い家鴨の子
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
学校の
往
(
い
)
き
復
(
かい
)
りなぞに
出遭
(
であ
)
うことありましても、何や気イさして、前みたいに顔しげしげと見守ること出来しませなんだ。
卍
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
そして、ブルートの
未決監房
(
みけつかんぼう
)
へひいていかれるうちに、あの空襲警報に
出遭
(
であ
)
ったのですわ
英本土上陸戦の前夜
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
学校へ通うのも
辛
(
つら
)
くなっていた長女も一緒だったが、ふと園内で
出遭
(
であ
)
った学友にも、面を
背向
(
そむ
)
けるようにしているのを見ると、庸三も気が
咎
(
とが
)
めてにわかに葉子から離れて独りベンチに腰かけていた。
仮装人物
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
ぶらりぶらりと
出
(
で
)
たとこを、
浅草
(
あさくさ
)
でばったり
出遭
(
であ
)
ったのが
若旦那
(
わかだんな
)
。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
すると或る日、お
午
(
ひる
)
の休みに休憩所でばったり
出遭
(
であ
)
うと、いつでもすうッと澄まして通り過ぎてしまいなさるのんに、どういう訳やにッこりしなさって、眼エで笑いなさるのんです。
卍
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
後に葉子ともすっかり遠くなってしまってから、彼は四五人のダンス仲間と一緒に入った「サロン春」で、偶然彼女に
出遭
(
であ
)
ったものだったが、二三年のあいだに彼女はすっかり好い女給になっていた。
仮装人物
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
出
常用漢字
小1
部首:⼐
5画
遭
常用漢字
中学
部首:⾡
14画
“出”で始まる語句
出
出来
出入
出鱈目
出來
出会
出立
出逢
出掛
出雲