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二人共
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ふたりとも
初めの
壜は
二人共無言の
行で
呑乾して
了ふ。
院長は
考込んでゐる、ミハイル、アウエリヤヌヰチは
何か
面白い
話を
爲やうとして、
愉快さうになつてゐる。
歩兵は
二人共、
其縮れた
髮の
毛に
殘らず
火藥を
仕込んで
居るやうに
愛ちやんは
思ひました。
愛ちやんは
何も
彼も
不思議で
堪らず、
森の
外に
這ひ
出して、
聞ゆる
事もやと
耳を
欹てました。
然うして
失敗でもして、
一人寂しく
歩いて
居ると、あゝ、あの
時、
二人連で
後から
來た
活東と
花舟と、あゝ、
二人共死んで
了つた。
茶店の
息子も
能く
忠實に
働いて
呉れたが、あれも
死んだ。
兎角するうち
約一
時間も
經つた。
醫者はしばらく
經過を
見て
行かうと
云つて、
夫迄御米の
枕元に
坐つてゐた。
世間話も
折々は
交へたが、
大方は
無言の
儘二人共に
御米の
容體を
見守る
事が
多かつた。
初めの
壜は
二人共無言の
行で
呑乾してしまう。
院長は
考込んでいる、ミハイル、アウエリヤヌイチは
何か
面白い
話をしようとして、
愉快そうになっている。
二人共しばらく
黙つてゐた。やがて、三四郎が