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二人共
初めの
壜は
二人共無言の
行で
呑乾して
了ふ。
院長は
考込んでゐる、ミハイル、アウエリヤヌヰチは
何か
面白い
話を
爲やうとして、
愉快さうになつてゐる。
歩兵は
二人共、
其縮れた
髮の
毛に
殘らず
火藥を
仕込んで
居るやうに
愛ちやんは
思ひました。
愛ちやんは
何も
彼も
不思議で
堪らず、
森の
外に
這ひ
出して、
聞ゆる
事もやと
耳を
欹てました。
然うして
失敗でもして、
一人寂しく
歩いて
居ると、あゝ、あの
時、
二人連で
後から
來た
活東と
花舟と、あゝ、
二人共死んで
了つた。
茶店の
息子も
能く
忠實に
働いて
呉れたが、あれも
死んだ。