“たいとう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
擡頭43.2%
駘蕩31.1%
帯刀5.4%
抬頭4.1%
台東2.7%
大統2.7%
倒退1.4%
大盗1.4%
大蹈1.4%
対等1.4%
(他:4)5.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
家康が、秀吉のこの旭日昇天のごとき擡頭たいとうを、果たして、どうているかは、大きな疑問的存在としなければならない。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この上は、家康を押し出して、秀吉の擡頭たいとうを抑えようとはかったのは、彼として、当然に考え至る帰着点であった。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いくら江戸っ子でも、どれほどたんかを切っても、この渾然こんぜんとして駘蕩たいとうたる天地の大気象にはかなわない。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
駘蕩たいとうたる紺碧の波に浮ぶ、ここは「ニース突堤遊楽館カジノ・ド・ラ・ジュテ・ド・ニース」の華麗なる海上大食堂。
名主には帯刀たいとうごめんとそうでないのとの二つがあったが、僕の父親はどっちだったか忘れてしまった。
僕の昔 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
中津なかつ奥平おくだいら藩士はんしの数、かみ大臣たいしんよりしも帯刀たいとうの者ととなうるものに至るまで、およそ、千五百名。
旧藩情 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
「古い物は焼け滅びる。これでよいのじゃ。これがその最後の勤めなのじゃ。この灰の中から、新しい力が抬頭たいとうして来る。のう、やがてはその天下じゃわい」
つづれ烏羽玉 (新字新仮名) / 林不忘(著)
〔註〕 戦後は「心理的スリラア」が抬頭たいとうし、謎と論理の探偵小説よりも、むしろ高級なものと考えられるようになったが、戦前はスリラアといえば低級探偵小説の代名詞であった。
探偵小説の「謎」 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
そのあくる日のことです。台東たいとう区の東洋とうよう銀行支店に、おそろしい事件がおこりました。
鉄人Q (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
妹のミヨ子ちゃんは、まだ小さいのだから、もしものことがあってはと学校もやすませて、台東たいとう区にある笠原さんのしんせきのうちへ、あずけてあるのです。
サーカスの怪人 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
玉璽といえば、天子の印章である。国土を伝え、大統たいとうを継ぐにはなくてはならない朝廷の宝器ほうきである。ところがその玉璽は、洛陽の大乱のみぎりに、紛失したという沙汰がもっぱらであった。
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その神尾喬之助が、虚心きょしん流無二のつかい手であるように、右近は、芸州浪人と名乗っているだけに、かの二見ふたみうらの片ほとりに発達しきたった、天馬てんまくうをゆく独特の速剣そくけん観化流かんげりゅう大統たいとうをつたうる、当代ゆい一の妙刀みょうとうであったからで。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
天魔鬼神も倒退たいとう三千里に及ぶ奇談を到る処に捲起して行ったらしい。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
秀吉金冠きんかんいただきたりといえども五右衛門四天よてんを着けたりといえどもさる友市ともいち生れた時は同じ乳呑児ちのみごなり太閤たいこうたると大盗たいとうたるとつんぼが聞かばおんかわるまじきも変るはちりの世の虫けらどもが栄枯窮達一度が末代とは阿房陀羅経あほだらぎょうもまたこれを説けりおはなしは山村俊雄としおと申すふところ育ち団十菊五を島原に見た帰りみち飯だけの突合いととある二階へ連れ込まれたがそもそもの端緒いとぐち一向だね一ツ献じようとさされたる猪口ちょくをイエどうも私はと一言を三言に分けて迷惑ゆえの辞退を
かくれんぼ (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)
彼は世路せいろの曲線的なるに関せず、みずから直線的に急歩大蹈たいとうせり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
しかも対等たいとうだ。
夢十夜 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「今宵限り、浪人したのだよ。平次、明日からは對等たいとうに附き合つてくれるだらうな」
このブリュー・ストッキングを標榜ひょうぼうした新人の一団は、女性擾頭たいとうの導火線となったのだった。
平塚明子(らいてう) (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
と筒抜けのぼやけ声。しかも当人時ならず、春風胎蕩たいとうとして、今日九重ここのえににおい来る、菊や、菊や——酒の銘。
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それがもたらす無気味な生の懈怠けだい頽唐たいとうとを。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)