“だいとう”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ダイトウ
語句割合
大刀38.2%
大唐14.7%
大塔11.8%
大東11.8%
大盗11.8%
代刀2.9%
大当2.9%
大燈2.9%
大纛2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と言ったが惣兵衞も肝を潰し、大刀だいとうの鞘を払って振り上げたが、斬込む了簡もなく、只ウーン/\と云ってるばかり、小三郎は元より早業はやわざの名人ゆえ
でも、彼の心のふさぎのむしは痕を潜めて、唯、まるで今歩いてゐるのが、大日本おほやまと平城へいせい京でなく、大唐だいとうの長安の大道でゞもある様な錯覚が押へきれない。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
天皇の第三皇子で、嘉暦かれき二年以来、叡山えいざんに入っておられるさきノ天台の座主ざす尊雲法親王そんうんほっしんのう大塔だいとうみや)と、日野俊基であることをも明記していた。
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その夜、玉村君は、松井まつい君、吉田よしだ君という、ふたりの友だちと、渋谷の大東だいとう映画館で、日本もののスリラー映画を見ていました。
超人ニコラ (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
大盗だいとう中江川平太夫は、平次と八五郎の手に召捕られ、その夜のうちに南の御奉行所仮牢に送られました。
「さようか。では、不肖ふしょうですが、半助代刀だいとうをつかまつります」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この自己陶酔によって示すところの型のうちに「大当だいとう」の勢いが現われようとも、「斉眉殺せいびさつ」の型が転がり出そうとも、「滴水」が「直符」に変化し、咄嗟とっさに「走馬回頭」の勢いに転じようとも
大菩薩峠:36 新月の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
このさいにおける英断には、玄以げんいに学んだ儒学じゅがくも、大燈だいとう夢窓むそうの両禅師からうけた禅の丹心も、その活機を見つけるところもない幾十日の昼の御座ぎょざよる御殿おとどのおん悩みらしかった。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
せき夫人繁子しげこを書斎に呼びて懇々浪子の事を託したる後、同十三日大纛だいとう扈従こしょうして広島大本営におもむき、翌月さらに大山大将おおやまたいしょう山路やまじ中将と前後して遼東りょうとうに向かいぬ。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)