大盗だいとう)” の例文
泰山たいざん大盗だいとう孫観そんかん呉敦ごとんをはじめ、馬首をそろえて、彼へ喚きかかってきたが、一人として許褚きょちょの前に久しく立っていることはできなかった。
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
大盗だいとう中江川平太夫は、平次と八五郎の手に召捕られ、その夜のうちに南の御奉行所仮牢に送られました。
そこで豊雄の大盗だいとうの疑いは晴れたが、神宝を持っていた罪は免がれることができないので、牢屋ろうやに入れられていたのを、豊雄の父親と兄の太郎が賄賂わいろを用いたので百日ばかりでゆるされた。
蛇性の婬 :雷峰怪蹟 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
済州さいしゅうの奉行は失脚して、次の新奉行と代ったらしい。これは先の七人組の大盗だいとうの逃亡始末と、梁山泊一帯の地理やら内容を報じてきたものだが……。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)