“玄以”の読み方と例文
読み方割合
げんい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
前田玄以げんいは泣きながら出て行った。あとに残って死すべき人々は涙も持たないのに、生き長らえるべく出て行く者は涙にぬれて行くのだった。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
利休は眼ざとくそれを見て取りましたが、何事にも気のつかない振りをしてゐました。いつだつたか、利休は前田玄以げんいの茶会で、主人の玄以が胴高どうたかの茶入を持ち出してきて
利休と遠州 (新字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
「この暑さに、陸路を廻るは、賢明でない。大津より湖上斜めに、舟便とされるがよい。舟用意のできる間、玄以げんいの家で、弁当なとつかおう。まあ、来い、来い」
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)