“そうたい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
惣体20.0%
総体20.0%
惣體10.0%
相待10.0%
總體10.0%
草体10.0%
全面5.0%
双対5.0%
掃苔5.0%
鎗隊5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
惣体そうたいが茶色がかって既に多少の時代を帯びている上に、古風なかんじんよりで丁寧な結び目がしてあった。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
はい、これは五十ねんばかりまへまではひと歩行あるいた旧道きうだうでがす。矢張やツぱり信州しんしうまする、さきは一つで七ばかり総体そうたいちかうござりますが、いや今時いまどき往来わうらい出来できるのぢやあござりませぬ。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
それからこれ安之助やすのすけ共同きようどうして失敗しつぱいした仕事しごとであるが、叔母をば云付いひつけで、障子しやうじらせられたときには、水道すゐだうでざぶ/\わくあらつたため、矢張やつぱかわいたあとで、惣體そうたいゆがみ出來でき非常ひじやう困難こんなんした。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
相待そうたい的なうったえの歌であるのに、この歌は、不思議にも独詠的な歌である。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
見られ傳吉は其頃そのころ一兩年村内に居ず松山に在りしや又百姓中總體そうたいねがひにて村長に成しと云が然樣なるや尚又なほまた傳吉近頃押領あふりやうあるよしにて元の村長憑司にたのまんと致せしや申立よといはれければ兩人は成程傳吉は其せつ野尻宿與惣次方に居りしを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「水戸様からいただいたお盃には、お手ずから草体そうたいで『水』と書いてござんすのじゃ」
さてこれに、血竭二羅度らど、焼酎十六度よりなる越幾斯エキスにて、雲様の斑点とらふ模彩うつす。かつ、あらかじめ原色料くすりをよく乾かすよう注意きをつけ、清澄たる洋漆を全面そうたいびせるべし。
元禄十三年 (新字新仮名) / 林不忘(著)
此矛盾の両面を双対そうたいに見た時、代助は急に自己の没論理に恥ぢざるを得なかつた。彼の腰は半ば椅子を離れた。けれども彼はこの没論理の根底に横はる色々いろ/\因数フアクターを自分でく承知してゐた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
古墳ノ掃苔そうたいニオケルヤマタ彼ハ専ラ尾陽所在ノモノニノミくわシキコトアタカモ我ノ東都ニ限ラレシニ似タリトイフベシ。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
「組ではあるまい」と、書類を抱え直しながらその男は——「組の大きいのをはんという。金鎗班きんそうはんなら彼方の一かくで、禁軍鎗隊そうたいの軍人ばかり住んでるところだ」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)