惣体そうたい)” の例文
旧字:惣體
數「うん岩越、ひょろ/\歩くと危いぞ池へおっこちるといかん、あゝ妙だ、家根やね惣体そうたい葺屋ふきやだな、とんと在体ざいてい光景ありさまだの」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
惣体そうたいが茶色がかって既に多少の時代を帯びている上に、古風なかんじんよりで丁寧な結び目がしてあった。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
けれども惣体そうたいがいかにも落ちついて、すべるように楽しんで僕の前を流れて行きました。僕は静かにその影を見送って、御祖父おじいさんの若い時分の話というのを思い出しました。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
それからこれも安之助と共同して失敗した仕事であるが、叔母の云いつけで、障子を張らせられたときには、水道でざぶざぶわくを洗ったため、やっぱり乾いた後で、惣体そうたいゆがみができて非常に困難した。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)