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せうせつ
如何考へても
聖書よりは
小説の
方が
面白いには
違ひなく、
教師の
眼を
窃んでは「よくッてよ」
派小説に
現を
抜かすは
此頃の
女生徒気質なり。
此の
話を——
或時、
弴さんと
一所に
見えた
事のある
志賀さんが
聞いて、
西洋の
小説に、
狂氣の
如く
鉛筆を
削る
奇人があつて、
女のとは
限らない
公子糾敗るるや、
召忽は
之に
死し、
吾は
(一〇)幽囚せられて
辱を
受く。
鮑叔、
我を
以て
恥無しと
爲さず。
我が
(一一)小節を
羞ぢずして・
功名の・
天下に
顯はれざるを
恥づるを
知れば
也。