“おもひつ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
思付25.0%
思着25.0%
思窮12.5%
思迫12.5%
思詰12.5%
思附12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
其気になつてちよつこら腰をやすめてると、そこへあすこのかみさんが出て来てネ、思付おもひついた様に「オヤ、おとめさんかへ? きのふ来た手紙を忘れずにやらないでは」
黄金機会 (新字旧仮名) / 若松賤子(著)
づる、またひらく、あふぎかなめ思着おもひついた、ほねあればすぢあれば、うごかう、あしびやう……かぜあるごとものいはう…とつく木彫きぼりざうは、きてうごいて、ながらも頼母たのもしい。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
火鉢ひばちりて宮は、我をうしなへるていなりしが、如何いか思入おもひいり、思回おもひまは思窮おもひつむればとて、解くべきにあらぬ胸の内の、つひに明けぬやみ彷徨さまよへる可悲かなしさは
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
人は最期さいごの一念でしようを引くと云ふから、私はこの事ばかり思窮おもひつめて死にます。貫一さん、この通だから堪忍して!
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
やいばに貫き、水におぼれ、貴様はこれで苦くはなかつたか。可愛かはいい奴め、思迫おもひつめたなあ!
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
かやうに思迫おもひつ候気さふらふきにも相成候上あひなりさふらふうへに、日毎にやみの奥に引入れられ候やうに段々心弱り候へば、うたがひも無く信心の誠顕まことあらはれ候て、此のとこき候が元にて、はや永からぬ吾身とも存候ぞんじさふらふまま
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
そのしつは当時家中かちうきこえし美人なりしが、女心をんなごころ思詰おもひつめて一途に家を明渡すが口惜くちをしく、われ永世えいせい此処このところとゞまりて、外へはでじと、その居間に閉籠とぢこもり、内よりぢやうおろせしのちは、如何いかにかしけむ
妖怪年代記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
「さればにてさふらふ別段べつだんこれまをしてきみすゝたてまつるほどのものもさふらはねど不圖ふと思附おもひつきたるは飼鳥かひどりさふらふあれあそばして御覽候ごらんさふらへ」といふ。
十万石 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)