“えりがみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
襟髪50.9%
襟髮19.3%
襟上14.0%
衿上3.5%
領上3.5%
襟頭1.8%
襟首1.8%
領髪1.8%
頸上1.8%
頸髪1.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
襟髪えりがみを取って沼へほうり込み、傘を持ってのそり/\水街道の麹屋へ帰るという、角力取という者はおおまかなもので。
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
にらめば後家ごけお深はこらへず悴惣内を押伏せ打擲ちやうちやくなせば源藏は堪り兼逃出す所を九助が親より召使ひの三五郎飛で出突然いきなり襟髮えりがみつかんで捻倒ねぢたふしコリヤヽイ源藏汝はよくも/\己が旦那を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ところがまだ囲いの障子しょうじに、火影ほかげがさしていましたから、そっとそこをうかがおうとすると、いきなり誰か言葉もかけず、わたしの襟上えりがみとらえたものがあります。
報恩記 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
たちまち起上りし直行は彼の衿上えりがみ掻掴かいつかみて、力まかせに外方とのかた突遣つきやり、手早く雨戸を引かんとせしに、きしみて動かざるひまに又駈戻かけもどりて、狂女はそのすさましき顔を戸口にあらはせり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
と云いながら領上えりがみとらえる。
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
蹴られて金眸岸破がば跳起はねおき、一声えて立上らんとするを、起しもあへず鷲郎が、襟頭えりがみはへて引据ゆれば。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
ト、いひつつ進みよりて、聴水が襟頭えりがみ引掴ひっつかみ、罠をゆるめてわがひざの下に引きえつ。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
月とよしを描いた衝立ついたての蔭から、よろよろと蹌踉よろめき上り、止めようとする宅悦の襟首えりがみをひっ掴んで、逆体さかていに引き据え、上になったお岩の生際はえぎわから一溜の生血なまち、どろどろと宅悦の顔にかかるのが
人魚謎お岩殺し (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
うぬが領髪えりがみつかまれていても分からないのです。
……鷹揚おうやうに、しか手馴てなれて、迅速じんそく結束けつそくてた紳士しんしは、ためむなしく待構まちかまへてたらしい兩手りやうてにづかりと左右ひだりみぎ二人ふたりをんなの、頸上えりがみおもふあたりを無手むずつかんで引立ひつたてる、と
魔法罎 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
三郎が声と共に大助は身を躍らして、むずと曲者の頸髪えりがみ執って曳僵ひきたおし、微塵みじんになれと頭上を乱打す。
金時計 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)