“あとさき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
前後43.3%
後前27.7%
後先24.8%
跡先2.1%
先後1.4%
上下0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「その殺された甚助の後を追って、出て行ったお前さんにも疑いが掛らずには済むまい。もう少し前後あとさきの様子を話して貰えまいか」
今の毛と重ね、爾々そう/\其通り後前あとさき互違たがいちがいに二本の毛を重ね一緒に二本の指でつまんで、イヤ違ます人差指を下にして其親指を上にして爾う摘むのです
無惨 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
かれは、もう自分じぶんは、いよいよぬのだとおもいました。そして、しばらくゆきうえにすわってやみつめて後先あとさきのことをかんがえました。
宝石商 (新字新仮名) / 小川未明(著)
かくて傳吉は小娘に誘引いざなはある家に入て見ればはしらまがりてたふのきかたぶき屋根おちていかにも貧家ひんかの有樣なれば傳吉は跡先あとさき見回し今更立ち出んも如何と見合ける中に小娘はたらひ温湯ぬるゆ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
殊更最前さいぜんも云うた通りぞっこん善女ぜんにょと感じて居る御前おまえ憂目うきめ余所よそにするは一寸の虫にも五分の意地が承知せぬ、御前の云わぬ訳も先後あとさきを考えて大方は分って居るからかくも私の云事いうことついたがよい
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
にはかぞうるほどの乗客じようかくもなさゝうな、あまさびしさに、——なつ我家わがや戸外おもてからのぞくやうに——上下あとさき見渡みわたすと、なりの寄席よせほどにむら/\とへやも、さあ、ふたつぐらゐはあつたらう。
銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)