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験
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ためし
ふりがな文庫
“
験
(
ためし
)” の例文
旧字:
驗
この節、肉どころか、血どころか、
贅沢
(
ぜいたく
)
な目玉などはついに
賞翫
(
しょうがん
)
した
験
(
ためし
)
がない。
鳳凰
(
ほうおう
)
の
髄
(
ずい
)
、
麒麟
(
きりん
)
の
鰓
(
えら
)
さえ、世にも稀な珍味と聞く。
紅玉
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
凡そこれまで出遇つた
験
(
ためし
)
もなく、終ひにはふら/\病になつてゐた折から、はじめてこの街に移り艦を眺め戦闘機を見あげ
緑の軍港
(新字旧仮名)
/
牧野信一
(著)
抜いてお斬りになるのが早いか、あっしたちが水へ飛び込むのが早いか、物は
験
(
ためし
)
だ、やってごらんなせえ
犬神娘
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
人柄というものはおかしなもので、こんななんでもない挨拶にも実意が
籠
(
こも
)
っている。ついぞ相客のあった
験
(
ためし
)
はないが、結構
商
(
あきな
)
いはあるのだろう。お婆さんが僕に世間話をしかけることもない。
落穂拾い
(新字新仮名)
/
小山清
(著)
尤もこの男は世の中の出来事を何一つ不思議がった
験
(
ためし
)
はなかった。たとえ私が伯爵の
嗣子
(
よつぎ
)
になったといっても怪まないであろう。私は夜が更けてから家へ帰って、ぐっすり寝込んでしまった。
日蔭の街
(新字新仮名)
/
松本泰
(著)
▼ もっと見る
あなたに背中を向けるとき、わたしの力をお
験
(
ためし
)
下さい。
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
此の節、肉どころか、血どころか、
贅沢
(
ぜいたく
)
な
目玉
(
めだま
)
などはつひに
賞翫
(
しょうがん
)
した
験
(
ためし
)
がない。
鳳凰
(
ほうおう
)
の
髄
(
ずい
)
、
麒麟
(
きりん
)
の
腮
(
えら
)
さへ、世にも
稀
(
まれ
)
な珍味と聞く。
紅玉
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
トンネル風に組み立てられてゐたから、山崩れその他の災害を蒙つた、
験
(
ためし
)
も絶無といふ、単に穴倉などゝいふ言葉から想像する陰気なものではなかつた。
冬物語
(新字旧仮名)
/
牧野信一
(著)
「ほほう、たいそう勇ましいの、だがすぐ後悔するだろう、物は
験
(
ためし
)
だ、掛かってみな」
任侠二刀流
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
どうもお察し申す所が、わたくしをお
験
(
ためし
)
なさる
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
「ひゃあ、」と
打魂消
(
うったまげ
)
て棒立ちになったは、
出入
(
ではい
)
りをする、貴婦人の、自分にこんな様子をしてくれるのは、ついぞ有った
験
(
ためし
)
が無いので。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
いつの場合でも父と彼とは斯う云ふ回想的な言葉を出した
験
(
ためし
)
がなかつたので、父は大変
間
(
ま
)
が悪さうな顔になつて
熱海へ
(新字旧仮名)
/
牧野信一
(著)
験
(
ためし
)
に門を
敲
(
たた
)
いて遣りましょう。まさかすぐに
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
今まで、ついぞ有った
験
(
ためし
)
は無い。こちらから結婚を申込んで
刎
(
は
)
ねられるなんて、そんな事——河野家の不名誉よ、恥辱ッたらありませんものね。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
稍ともすれば、それに等しいことを今迄にしろ母親は口にして、実際では何んな類ひの非行を演じた
験
(
ためし
)
とてもない彼を、憐れむべき不良児と見なすのが癖だつた。
裸虫抄
(新字旧仮名)
/
牧野信一
(著)
「それも一段の趣じゃが、まだ持って出たという
験
(
ためし
)
を聞かぬ。」と羽織を脱いでなお
痩
(
や
)
せた二の腕を扇子で
擦
(
さす
)
る。
白金之絵図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
後輩の前では浮べた
験
(
ためし
)
もない、やにさがつたやうな平べつたい口つきで——エヘ……と笑つた。
サクラの花びら
(新字旧仮名)
/
牧野信一
(著)
以前、私たちが、
草鞋
(
わらじ
)
に手鎌、
腰兵粮
(
こしびょうろう
)
というものものしい結束で、朝くらいうちから出掛けて、山々谷々を狩っても、見た数ほどの蕈を狩り得た
験
(
ためし
)
は余りない。
小春の狐
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
美奈子のそれには今日の日まで一言もそんな類ひの言葉は誌された
験
(
ためし
)
がなかつた。
階段
(新字旧仮名)
/
牧野信一
(著)
近所合壁
(
きんじょがっぺき
)
、親類中の評判で、平吉が
許
(
とこ
)
へ行ったら、大黒柱より江戸絵を見い、という騒ぎで、来るほどに、
集
(
たか
)
るほどに、
丁
(
とん
)
と
片時
(
かたとき
)
も落着いていた
験
(
ためし
)
はがあせん。
国貞えがく
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
斯んな素晴らしい綺麗な言葉を私のために決して婦人から聞いた
験
(
ためし
)
のない私は、日頃物語のみで読み魂をあげて切望してゐるお姫様の前に心臓をさゝげる幸福な騎士になつてしまつた私は
歌へる日まで
(新字旧仮名)
/
牧野信一
(著)
……時間過ぎの座敷などは、(お竹蔵。)の棟瓦に雀が形を現しても、この清葉が姿を見せた
験
(
ためし
)
が無い。
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
溝店
(
どぶだな
)
のお祖師様と兄弟分だ、
少
(
わか
)
い内から
泥濘
(
ぬかぬみ
)
へ踏込んだ
験
(
ためし
)
のない
己
(
おれ
)
だ、と、
手前
(
てめえ
)
太平楽を並べる癖に。
註文帳
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
真個
(
まこと
)
に、ああいう世に
稀
(
まれ
)
な美人ほど、早く
結縁
(
けちえん
)
いたして
仏果
(
ぶっか
)
を得た
験
(
ためし
)
も
沢山
(
たくさん
)
ございますから。
春昼
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
ついぞこちらへはいらっしった
験
(
ためし
)
のございませんのに、しかもあなた、こういう晩、更けてからおいで遊ばしたのも御介抱を申せという、成田様のおいいつけででもございましょう。
註文帳
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
その袖を
曳
(
ひ
)
いたり、手を握ったりするのが、いわゆる男女交際的で、この男の
余徳
(
ほまち
)
であろう。もっとも出来た
験
(
ためし
)
はない。
蓋
(
けだ
)
しせざるにあらず
能
(
あた
)
わざるなりでも何でも、道徳は堅固で通る。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
しかも爪ほどの
大
(
おおき
)
さの恐るべき鋭利な
匕首
(
ナイフ
)
を仕懸けた、純金の指環を取って、これを滝太郎の手に置くと、かつて少年の喜ぶべき品、食物なり、何等のものを与えてもついぞ嬉しがった
験
(
ためし
)
のない
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“験(験を担ぐ)”の解説
験を担ぐ(げんをかつぐ)は、ある物事に対して、以前に良い結果が出た行為を繰り返し行うことで吉兆を推し量ること。また、良い前兆であるとか悪い前兆であるとかを気にする、すなわち、縁起を気にすることや、縁起を気にして物事の成功を願った行動を行うこと。験担ぎ(げんかつぎ)、ゲン担ぎとも言う。これが過度になり、生活に支障が出るほどになると強迫性障害となる場合もある。。
(出典:Wikipedia)
験
常用漢字
小4
部首:⾺
18画
“験”を含む語句
経験
修験者
試験
実験
効験
霊験
実験室
先験的
体験
修験
験者
有験
利験
運験
競争試験
学年試験
灵験
模擬試験
其験
心霊実験会
...