領地りょうち)” の例文
さきには、きたしょうめて、一きょ柴田勝家しばたかついえ領地りょうち攻略こうりゃくし、加賀かがへ進出しては尾山おやましろに、前田利家まえだとしいえめいをむすんで味方みかたにつけた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
白鳥や、モグリドリや、黒ガモや、アビや、ハイシロガモや、そのほかたくさんの鳥に領地りょうちをわけてやらなければならなくなりました。
「だいぶんみずあたたかになった。旅行りょこうにはいい時分じぶんである。幾日いくにちかかるかしれないが、このひろ領地りょうち一巡ひとめぐりしてこようとおもう。」
太陽とかわず (新字新仮名) / 小川未明(著)
でも、わたくしぬるまで三浦家みうらけ墳墓ふんぼはなれなかったということは、その領地りょうち人民じんみんこころによほどふか感動かんどうあたえたようでございました。
それで皇后はさつそくお聞きとどけになりまして、新羅しらぎの王をおうまかいということにおきめになり、そのとなり百済くだらをもご領地りょうちにお定めになりました。
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
わたしのいえ領地りょうちだった村でらしたある年の八月のことです。それは、さわやかにれわたった日でしたが、風があって、すこしさむいくらいでした。
そのたんびに、王様は、カラバ侯爵こうしゃくが、たいへんな広い領地りょうちをもっているのに、すっかりびっくりしておしまいになりました、そうしてそのたんびに侯爵こうしゃくにむかって
しかしまたその他の点から見るとまた郡県制度ぐんけんせいどであると思われる事もある。なぜなれば華族なるものは大抵ラサ府に住して居って自分の領地りょうちに行って居らないのが多い。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
がんらいこの一帯は英国の領地りょうちであるが、群島のうちには、仏領ふつりょうもあり米領べいりょうもある。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
「さようでございます。むかしからのご縁故えんこで、わたくしは、どこでもよいから、徳川さまのご領地りょうちに住みたいと願っております」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「おお、おれは、いけなかおうさまになったんだ。このひろいけはみんなおれ領地りょうちだ。なんとおれはえらいもんだろう。」と、かわずはあたりをまわしました。
太陽とかわず (新字新仮名) / 小川未明(著)
あっちにもこっちにも、鳥がたくさんいますが、ガチョウの姿はどこにも見えません。で、思いきって、オッテンビューの領地りょうちの中にはいっていきました。
この人くい鬼は、世にもすばらしい大金持で、王様が、みちみち通っておいでになった、カラバ侯爵こうしゃくのものだという広大こうだい領地りょうちも、じつはみんな人くい鬼のものでした。
そればかりか、織田おだ領地りょうちのほうでは、伊那丸いなまるをからめてきた者には、五百かん恩賞おんしょうをあたえるという高札こうさつがいたるところに立っているといううわさである。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして、この垣のおかげで、動物たちは、古い王家おうけ領地りょうちさかいめを知るのです。この古い領地には、野生やせいの動物たちも、たくさんむれをなしてやってきます。
さまがひがしもりからおのぼりなさって、西にしもりしずみなさるまでちょうど一にちかかる。まるで、おさまは、このいけらしなさるために、そらをああしてあるいていなさるのだ。そのいけは、おれ領地りょうちだ。
太陽とかわず (新字新仮名) / 小川未明(著)