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蠑螈
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ゐもり
ふりがな文庫
“
蠑螈
(
ゐもり
)” の例文
腹の赤い
蠑螈
(
ゐもり
)
が蛙とともに棲むが、蛙はよく蛇の餌食になつて、呆れ顏をした蠑螈に、半ば蛇の口へ入つた淺間しい姿が、見送られてゐた。
ごりがん
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
前日
(
ぜんじつ
)
、
子
(
ね
)
の
口
(
くち
)
の
朝
(
あさ
)
の
汀
(
みぎは
)
に
打
(
う
)
ち
群
(
む
)
るゝ
飴色
(
あめいろ
)
の
小蝦
(
こえび
)
の
下
(
した
)
を、ちよろ/\と
走
(
はし
)
つた——
真黒
(
まつくろ
)
な
蠑螈
(
ゐもり
)
に
似
(
に
)
て
双
(
ふたつ
)
ながら、こゝに
其
(
そ
)
の
丈
(
たけ
)
十
丈
(
ぢやう
)
に
余
(
あま
)
んぬる。
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
日本に於ける
蠑螈
(
ゐもり
)
の黒焼と等しく
所謂
(
いはゆる
)
「
惚
(
ほ
)
れ
薬
(
ぐすり
)
」として盛んに使用せられたことであり、その二は之を地より抜く際、物凄い叫び声を発し、其の声を聞いた者は皆気が狂ふといふ迷信である。
毒と迷信
(新字旧仮名)
/
小酒井不木
(著)
蠑螈
(
ゐもり
)
は
𣵀
(
くり
)
に
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
波
(
なみ
)
、
波
(
なみ
)
、
波
(
なみ
)
は、一
面
(
めん
)
に
陰鬱
(
いんうつ
)
に、三
角
(
かく
)
に
立
(
た
)
つて、
同
(
おな
)
じやうに
動
(
うご
)
いて、
鱗
(
うろこ
)
のざわ/\と
鳴
(
な
)
る
状
(
さま
)
に、
蠑螈
(
ゐもり
)
の
群
(
むらが
)
る
状
(
さま
)
に、
寂然
(
せきぜん
)
と
果
(
はて
)
しなく
流
(
なが
)
れ
流
(
なが
)
るゝ。
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
蠑螈
(
ゐもり
)
は
涅
(
くり
)
に
泣菫詩抄
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
水底
(
みなそこ
)
には
蒼龍
(
さうりう
)
のぬしを
潛
(
ひそ
)
めて、
大
(
おほい
)
なる
蠑螈
(
ゐもり
)
の
影
(
かげ
)
の、
藻
(
も
)
に
亂
(
みだ
)
るゝ、と
聞
(
き
)
くものを。
十和田の夏霧
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
五
彩
(
さい
)
の
漣
(
さゞなみ
)
は
鴛鴦
(
おしどり
)
を
浮
(
うか
)
べ、
沖
(
おき
)
の
巌
(
いはほ
)
は
羽音
(
はおと
)
とゝもに
鵜
(
う
)
を
放
(
はな
)
ち、千
仭
(
じん
)
の
断崖
(
がけ
)
の
帳
(
とばり
)
は、
藍瓶
(
あゐがめ
)
の
淵
(
ふち
)
に
染
(
そ
)
まつて、
黒
(
くろ
)
き
蠑螈
(
ゐもり
)
の
其
(
そ
)
の
丈
(
たけ
)
大蛇
(
おろち
)
の
如
(
ごと
)
きを
沈
(
しづ
)
めて
暗
(
くら
)
い。
数々
(
かず/\
)
の
深秘
(
しんぴ
)
と、
凄麗
(
せいれい
)
と、
荘厳
(
さうごん
)
とを
想
(
おも
)
はれよ。
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
蠑
漢検1級
部首:⾍
20画
螈
漢検1級
部首:⾍
16画
“蠑”で始まる語句
蠑螺
蠑螺堂