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苑
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その
ふりがな文庫
“
苑
(
その
)” の例文
野山の花が名門の
苑
(
その
)
に移し植えられたからといって、その花にいささかも関心のない者が、あえてさのみ執着を持つべきではない。
大菩薩峠:39 京の夢おう坂の夢の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
若人等は、この頃、氏々の
御館
(
みたち
)
ですることだと言って、
苑
(
その
)
の池の蓮の茎を切って来ては、
藕糸
(
はすいと
)
を引く工夫に、一心になって居た。
死者の書
(新字新仮名)
/
折口信夫
(著)
「梅の花咲き散る
苑
(
その
)
にわれ行かむ」(同・一九〇〇)、「秋萩の咲き散る野べの夕露に」(同・二二五二)等の例がある。
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
晝餐
(
ひるめし
)
をば
御子田
(
みこだ
)
のお
苑
(
その
)
さんといふ從姉(新山堂の伯母さんの二番目娘で、自分より三歳の姉である。)の家で濟ました。
葬列
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
「ベルラ、ナポリ」と呼びつゝ、夫人は外套の紐を解き、
苑
(
その
)
に向へる
廊
(
わたどの
)
の扉を開き、もろ手を擴げて呼吸したり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
▼ もっと見る
春の
苑
(
その
)
くれなゐ匂ふ桃の花した照る道にいで立つをとめ
或る国のこよみ
(新字旧仮名)
/
片山広子
(著)
ああ、この静かな菊の
香
(
か
)
の
苑
(
その
)
に
坐
(
すわ
)
らう。
第二海豹と雲
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
占問
(
うらど
)
ひますな、夢の夢、君がみ
苑
(
その
)
に
有明集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
嚴
(
いづ
)
の
苑
(
その
)
、——
天
(
あま
)
つ
少女
(
をとめ
)
の
相舞
(
あひまひ
)
に
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
銀柳
(
ぎんりゅう
)
、
金花
(
きんか
)
、楼を
繞
(
めぐ
)
る
翠靄
(
すいあい
)
の
苑
(
その
)
。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
昼餐
(
ひるげ
)
をば
神子田
(
みこだ
)
のお
苑
(
その
)
さんといふ従姉(新山堂の伯母さんの二番目娘で、自分より三歳の姉である。)の家で済ました。
葬列
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
「梅の花散らまく惜しみ吾が
苑
(
その
)
の竹の林に鶯鳴くも」(巻五・八二四)は天平二年大伴旅人の家の祝宴で阿氏
奥島
(
おきしま
)
の作ったものであるから此歌に前行して居り
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
苑
(
その
)
と言われる菜畠や、ちょっとした果樹園らしいものが、女部屋の窓から見える、唯一の景色であった。
死者の書
(新字新仮名)
/
折口信夫
(著)
人の噂を聞くに、この貴人はボルゲエゼの
族
(
うから
)
にて、アルバノとフラスカアチとの間に、大なる
別墅
(
べつしよ
)
を
搆
(
かま
)
へ、そこの
苑
(
その
)
にはめづらしき草花を植ゑて
樂
(
たのしみ
)
とせりとなり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
見よ、
永劫
(
とことは
)
の
嚴
(
いづ
)
の
苑
(
その
)
、光のにほひ。
有明集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
その空に、その
苑
(
その
)
に、ほのの青みに
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
菩提樹
(
ぼだいじゆ
)
がくれの
法
(
のり
)
の
苑
(
その
)
に
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
苑
(
その
)
と言はれる菜畠やちよつとした果樹園らしいものが、女部屋の窓から見える唯一の風景であつた。
死者の書:――初稿版――
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
一夜
(
ひとよ
)
、伯母やお
苑
(
その
)
さんと隨分夜更くるまで語り合つて、枕に就いたのは、
遠近
(
をちこち
)
に一番鷄の聲を聞く頃であつたが、翌くる朝は
怎
(
ど
)
うしたものか、例になく早く目が覺めた。
葬列
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
「
誰
(
た
)
が
苑
(
その
)
の梅の花かも久方の清き
月夜
(
つくよ
)
に
幾許
(
ここだ
)
散り来る」(巻十・二三二五)等の例がある。
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
胸(乳房)ゆたかなる羅馬の女子は、
燿
(
かゞや
)
く眼にこの樣を見下して、車を
驅
(
か
)
れり。我もドメニカに引かれて、恩人のけふの祝に、蔭ながら
與
(
あづか
)
らばやと、カムパニアを立出で、別墅の
苑
(
その
)
の外に來ぬ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
更にたどれば神の
苑
(
その
)
、
噫
(
ああ
)
そこにしも
有明集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
苑
(
その
)
のあたりの
泥濘
(
ぬかるみ
)
に落ちし燕や
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
うらわかき
苑
(
その
)
の無花果
泣菫詩抄
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
百部は、
夙
(
はや
)
くに写し果した。その後は、千部手写の発願をした。冬は春になり、夏山と繁った春日山も、既に
黄葉
(
もみじ
)
して、其がもう散りはじめた。
蟋蟀
(
こおろぎ
)
は、昼も
苑
(
その
)
一面に鳴くようになった。
死者の書
(新字新仮名)
/
折口信夫
(著)
苑
(
その
)
古き
木
(
こ
)
の間に立てる石馬の脊とわが肩の月の影かな(啄木)
閑天地
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
霧しぶく
苑
(
その
)
の奥、
夕日
(
ゆふひ
)
の光
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
苑
(
その
)
には、
領
(
しら
)
す
神
(
かみ
)
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
さは、
苑
(
その
)
の若木のたわみ
第二邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
その
苑
(
その
)
の
思ひ出:抒情小曲集
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
苑
漢検準1級
部首:⾋
8画
“苑”を含む語句
庭苑
御苑
姫紫苑
紫苑
花苑
禁苑
後苑
坪苑
神苑
宮苑
春苑
法苑林
画苑
神泉苑
深苑
外苑
法苑珠林
神宮外苑
芸苑
鹿苑院
...