“篳篥:ひちりき” の例文
“篳篥:ひちりき”を含む作品の著者(上位)作品数
泉鏡花3
北原白秋2
寺田寅彦1
アリギエリ・ダンテ1
徳冨健次郎1
“篳篥:ひちりき”を含む作品のジャンル比率
歴史 > 地理・地誌・紀行 > アジア50.0%
文学 > イタリア文学 > 詩7.1%
文学 > 日本文学 > 戯曲1.5%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
しょう篳篥ひちりきノヨウナモノヲ鳴ラサレルノハ迷惑ダケレドモ、誰カ一人、富山清琴ノヨウナ人ニ「残月」ヲ弾イテ貰ウ。
瘋癲老人日記 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
まず篳篥ひちりきの音がした。つづいてしょうの音がした。からみ合って笛の音がした。やがて小太鼓が打ち込まれた。
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
で、その間には太鼓、しょう篳篥ひちりき、インド琴あるいはチベット琴、笛などいろいろ楽器類及び宝物を持って行くのです。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
いつも篳篥ひちりきを吹く役にあたる随身がそれを吹き、またわざわざしょうの笛を持ち込んで来た風流好きもあった。
源氏物語:05 若紫 (新字新仮名) / 紫式部(著)
丁々坊は熊手をあつかい、巫女みこは手綱をさばきつつ——大空おおぞらに、しょう篳篥ひちりきゆうなるがく
多神教 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
指導者は年とった男で、笛を吹き、時に途方もない音を立てる一種の短いフラジオレット〔篳篥ひちりき?〕を吹いた。
しかしてたとへば琵琶びわの頸にて、おとその調しらべ篳篥ひちりきの孔にて、入來る風またこれを得るごとく 二二—二四
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
鐘が鳴って、稚児の行列が向こうの渡り廊下にあらわれた。しょう篳篥ひちりきの音が始まった。私たちは立ちあがってその方へ見に行った。
光り合ういのち (新字新仮名) / 倉田百三(著)
そのほか篳篥ひちりきなどは、いずれあとからなぞらえたものであろうが、築山、池をかけて皆揃っている。
卵塔場の天女 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
で始めにはチベット流の音楽、ちょうど日本のしょう篳篥ひちりき及び太鼓たいこようなもの〔音調そのまま〕で行列を整えて参ります。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
おおかた、天平てんぴょうの昔のようにしょう篳篥ひちりきの楽器をならべて、その清女たちが、神楽かぐらの稽古をしているのであろう。
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「チヤンヤリホイロ……」なぞと、輕く疊を叩きつゝ、手拍子を取つて、篳篥ひちりきの樂譜をやり出した。
天満宮 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
鈴の音も、しょう篳篥ひちりきの音も、そうかと思うと太鼓の音がどろどろどんどんと伝わりました。
蚕豆そらまめの葉をすふと雨蛙の腹みたいにふくれるのが面白くて畑のをちぎつては叱られた。山茶花の花びらを舌にのせて息をひけば篳篥ひちりきににた音がする。
銀の匙 (新字旧仮名) / 中勘助(著)
太鼓たいこしょう篳篥ひちりきこと琵琶びわなんぞを擁したり、あるいは何ものをも持たぬ手をひざに組んだ白衣びゃくいの男女が、両辺に居流れて居る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
竜燈、旗、天蓋てんがいしょう篳篥ひちりき、女たちは白無垢しろむく、男は編笠をかぶって——清楚せいそな寝棺は一代の麗人か聖人の遺骸いがいをおさめたように
となえ出した。琴が鳴る。篳篥ひちりきが叫ぶ。琵琶がする。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
人形使 しょう篳篥ひちりきが、紋着袴もんつきばかまだ。
山吹 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
宮をあげてのせう篳篥ひちりき浦安うらやすまひ
新頌 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
初秋はつあきさき篳篥ひちりきを吹くすいつちよよ、
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
物に滲み入るようなしょうの音、空へ舞い上がるような篳篥ひちりきの音、訴えるような横笛の音が、互いに入り乱れ追い駆け合いながら、ゆるやかな水の流れ、静かな雲の歩みのようにつづいて行く。
雑記(Ⅰ) (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
しょう篳篥ひちりきかすかに聞ゆ。
山吹 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
いつしかに篳篥ひちりきあかる谷のそら、
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
虚空には、神苑の杉の巨木が、ごうっと絶え間なく暗い風に鳴っていた。——が今、武蔵の耳をいたく刺戟したのは、その風の間に流れて来た——しょう篳篥ひちりきと笛とを合奏あわせた古楽の調べであった。
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
範実のりざねなどと云ふ男は、篳篥ひちりきこそちつとは吹けるだらうが、好色かうしよくの話となつた日には、——まあ、あいつはあいつとして置け。差向きおれが考へたいのは、侍従一人の事なのだから、——所でもう少し欲を云へば、顔もあれぢや寂しすぎるな。
好色 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)