“ひちりき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
篳篥95.8%
觱篥4.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
範実のりざねなどと云ふ男は、篳篥ひちりきこそちつとは吹けるだらうが、好色かうしよくの話となつた日には、——まあ、あいつはあいつとして置け。
好色 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
蚕豆そらまめの葉をすふと雨蛙の腹みたいにふくれるのが面白くて畑のをちぎつては叱られた。山茶花の花びらを舌にのせて息をひけば篳篥ひちりきににた音がする。
銀の匙 (新字旧仮名) / 中勘助(著)
兎に角しやう觱篥ひちりきの音であることは確かであつた。私はその音楽の来る方へ行つてみた。それは柩車のなかでかけられた宮内省のサインのあるレコオドであつた。
町の踊り場 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)