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町並
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まちなみ
ふりがな文庫
“
町並
(
まちなみ
)” の例文
震災前
(
しんさいぜん
)
には、この辺は帆村の
縄張
(
なわば
)
りだったが、今ではすっかり
町並
(
まちなみ
)
が
一新
(
いっしん
)
してどこを歩いているものやら見当がつかなかった。
赤外線男
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
電車が通るようになれば自然
町並
(
まちなみ
)
も変るし、その上に市区改正もあるし、東京が
凝
(
じっ
)
としている時は、まあ
二六時中
(
にろくじちゅう
)
一分もないといっていいくらいです
こころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
桐
(
きり
)
の花の
咲
(
さ
)
く時分であった。私は東北のSという城下町の表通りから
二側目
(
ふたかわめ
)
の
町並
(
まちなみ
)
を歩いていた。案内する人は土地の有志三四名と宿屋の番頭であった。
みちのく
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
私の村は県道に沿うた
町並
(
まちなみ
)
で、山も近くにあるのはほんの丘陵であったが、西に
川筋
(
かわすじ
)
が通って
奥在所
(
おくざいしょ
)
は深く、やはりグヒンサンの話の多い地方であった。
山の人生
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
男
(
をとこ
)
は
塵塚
(
ちりづか
)
さがす
黒斑
(
くろぶち
)
の
尾
(
を
)
の、ありて
用
(
よう
)
なき
物
(
もの
)
とも
見
(
み
)
ゆべし、
此界隈
(
このかいわい
)
に
若
(
わか
)
い
衆
(
しゆ
)
と
呼
(
よ
)
ばるゝ
町並
(
まちなみ
)
の
息子
(
むすこ
)
、
生意氣
(
なまいき
)
ざかりの十七八より五
人
(
にん
)
組
(
ぐみ
)
七
人
(
にん
)
組
(
ぐみ
)
、
腰
(
こし
)
に
尺
(
しやく
)
八の
伊達
(
だて
)
はなけれど
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
腰には
厳
(
いか
)
めしき刀を差し、時々は
扇子
(
せんす
)
の
要
(
かなめ
)
を
柄頭
(
つかがしら
)
のあたりに立てて、思い出したように
町並
(
まちなみ
)
や、道筋、それから仰いで
朧月
(
おぼろづき
)
の夜をながめているのは、いつのまにこの地へ来たか
大菩薩峠:03 壬生と島原の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
目的
(
めあて
)
の
海岸
(
かいがん
)
——
某地
(
ぼうち
)
に
着
(
つ
)
くと、
海
(
うみ
)
を
三方
(
さんぱう
)
——
見晴
(
みはら
)
して、
旅館
(
りよくわん
)
の
背後
(
うしろ
)
に
山
(
やま
)
がある。
上
(
うへ
)
に
庚申
(
かうしん
)
のほこらがあると
聞
(
き
)
く。……
町並
(
まちなみ
)
、また
漁村
(
ぎよそん
)
の
屋根
(
やね
)
を、
隨處
(
ずゐしよ
)
に
包
(
つゝ
)
んだ
波状
(
はじやう
)
の
樹立
(
こだち
)
のたゝずまひ。
木菟俗見
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
寝しずまった
町並
(
まちなみ
)
を、張りのある男声の合唱が鳴りひびくと、
無頓着
(
むとんじゃく
)
な無恥な高笑いがそれに続いた。あの青年たちはもう立止る頃だとクララが思うと、その通りに彼らは突然阪の中途で足をとめた。
クララの出家
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
麻布
(
あざぶ
)
の
聯隊
(
れんたい
)
より立派でない。大通りも見た。
神楽坂
(
かぐらざか
)
を半分に狭くしたぐらいな
道幅
(
みちはば
)
で
町並
(
まちなみ
)
はあれより落ちる。二十五万石の城下だって高の知れたものだ。
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
町並
(
まちなみ
)
から走り出でる者。
大菩薩峠:21 無明の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
終点に近いその通りは、電車へ乗り降りの必要上、無数の人の
穿物
(
はきもの
)
で絶えず踏み堅められる結果として、四五年この
方
(
かた
)
町並
(
まちなみ
)
が生れ変ったように立派に整のって来た。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
町
常用漢字
小1
部首:⽥
7画
並
常用漢字
小6
部首:⼀
8画
“町”で始まる語句
町
町家
町中
町方
町内
町屋
町人
町端
町々
町角