-
トップ
>
-
申込
>
-
まうしこ
夫ゆゑ
誰も
彼も
聴に
参る
中に、
可楽と
云ふ者があつて、
是は
櫛職人でござりましたが、
至て
口軽な
面白い人ゆゑ、
私も一つ
飛入に
落語をして見たいと
申込んだ。
ところが
權官に某といふ
無法者が居て、雲飛の石のことを
聞き、
是非に百兩で
買ひたいものだと
申込んだ。
此家へ
嫁入りせぬ
以前、まだ
小室の
養女の
實子で
有つた
時に、いろ/\の
人が
世話をして
呉れて、
種々の
口々を
申込んで
呉れた、
中には
海軍の
潮田といふ
立派な
方もあつたし
私は
拳鬪の
仕合ひは
見た
事はあるが、まだやつた
事は一
度もない、
然し
斯く
申込まれては
男の
意地、どうなるものかと一
番立合つて
見たが
馴れぬ
業は
仕方がない、
散々な
目に
逢つて
『
左程腕力の
強い
日本人なら、一
番拳鬪の
立合ひをせぬか。』と
申込んで
來た。
一
時は
拳鬪のお
禮に
眞劍勝負でも
申込んで
呉れんかとまで
腹立つたのだが。