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此節
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このせつ
ふりがな文庫
“
此節
(
このせつ
)” の例文
人間様の方は賄賂が効くさうだが、俺達の方ぢやア
迚
(
とて
)
も駄目だよ。握飯で騙されるやうな
半間
(
はんま
)
な犬が
此節
(
このせつ
)
がら有るものか。
犬物語
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
(著)
併
(
しか
)
し
此節
(
このせつ
)
は
門並
(
かどなみ
)
道具屋
(
だうぐや
)
さんが
殖
(
ふえ
)
まして、
斯様
(
かやう
)
な
品
(
しな
)
は
誰
(
だれ
)
も
見向
(
みむき
)
もしないやうになりましたから、
全然
(
まるで
)
値
(
ね
)
がないやうなもんでげす、
何
(
ど
)
うも
酷
(
ひど
)
く
下落
(
げらく
)
をしたもんで。
士族の商法
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
其
(
それ
)
でもなか/\
捗取
(
はかど
)
らず、
七日
(
なぬか
)
も
経
(
た
)
つたので、
後
(
あと
)
に
残
(
のこ
)
つて
附添
(
つきそ
)
つて
居
(
ゐ
)
た
兄者人
(
あにじやひと
)
が
丁度
(
ちやうど
)
苅入
(
かりいれ
)
で、
此節
(
このせつ
)
は
手
(
て
)
が八
本
(
ほん
)
も
欲
(
ほ
)
しいほど
忙
(
いそが
)
しい、お
天気
(
てんき
)
模様
(
もやう
)
も
雨
(
あめ
)
のやう、
長雨
(
ながあめ
)
にでもなりますと
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
して跡先に聞し故分らぬはず夫なら此方の旦那清兵衞と云は私しの兄なるが
此節
(
このせつ
)
大病
(
たいびやう
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
あなたの
仰
(
おっ
)
しゃる遊女や役者や道中絵を描くのは、泰平の世の浮世絵師、——女子供の慰みにする気はなくとも、世の中に事が無いと自然絵までが穏かになりますが、
此節
(
このせつ
)
のように
芳年写生帖
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
「
左様
(
そう
)
かい、そんな事を言うのかい。
此節
(
このせつ
)
の娘は生意気で困る」
いたずら小僧日記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
此節
(
このせつ
)
じやもう
唯
(
たゞ
)
変
(
へん
)
な
簟
(
きのこ
)
だ、
妙
(
めう
)
な
猪
(
いぬしゝ
)
の
王様
(
わうさま
)
だと、をかしいばかりである、おもしろいばかりである、つまらないばかりである、
見
(
み
)
ツともないばかりである、
馬鹿
(
ばか
)
々々しいばかりである
化鳥
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
「お駒さん、余計な事は言わない、此境内からたった一ト足出て、
此節
(
このせつ
)
の江戸の街を見てくれ、両に二斗の米(米価は此時百文に二合八勺まで
騰
(
あが
)
りました)が食えるものか食えねえものか」
黄金を浴びる女
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
扨も幸手宿の三五郎は藤澤宿の大津屋方へ
度々
(
たび/\
)
金の無心に來りし故に
此節
(
このせつ
)
は段右衞門も
厭倦果
(
あぐみはて
)
て居たりしが又或時三五郎來り
我等
(
われら
)
此節
(
このせつ
)
不仕合
(
ふしあはせ
)
打續
(
うちつゞ
)
き
殊
(
こと
)
の
外
(
ほか
)
困
(
こま
)
るにより金子三十兩
貸
(
かし
)
呉
(
くれ
)
よと頼みけるに段右衞門も
當惑
(
たうわく
)
の體にて我此家へ入夫に參りて
漸
(
やうや
)
く一年ばかりなれば
勿々
(
なか/\
)
然樣
(
さやう
)
に金子を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
話しなば
得心
(
とくしん
)
も致す可きかなれども其品は今十五兩と廿兩見せねば出來難きゆゑ貴殿十五兩
才覺
(
さいかく
)
し給へ夫にて
誂
(
あつら
)
へ主の方は
片付
(
かたづけ
)
べしと云ふに勘兵衞
此節
(
このせつ
)
は三兩とても出來難しとて
請付
(
うけつけ
)
ねば彦兵衞も餘りの事に思ひ夫にては是非に及ばず御公儀次第と挨拶にぞ及びける茲に勘兵衞の妻お貞は
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
此
漢検準1級
部首:⽌
6画
節
常用漢字
小4
部首:⽵
13画
“此節”で始まる語句
此節季