トップ
>
惣
>
そう
ふりがな文庫
“
惣
(
そう
)” の例文
難渋な
小前
(
こまえ
)
の者はそのことを言いたて、宿役人へ願いの筋があるととなえて、村じゅうでの
惣
(
そう
)
寄り合いを開始する。
夜明け前:02 第一部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
私の家に関する私の記憶は、
惣
(
そう
)
じてこういう風に
鄙
(
ひな
)
びている。そうしてどこかに薄ら寒い
憐
(
あわ
)
れな影を宿している。
硝子戸の中
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
親の代から住みついているという「いも屋の
惣
(
そう
)
さん」もはっきりした記憶がない、——八年まえだったか九年まえだったか、と惣さんは思いだそうとして話す。
季節のない街
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
この日城攻め合戦剛猛の事に
吉
(
よ
)
し、
惣
(
そう
)
じて万事大吉なりとあるは、その猪突の勇に因んだものだ。
十二支考:10 猪に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
惣
(
そう
)
ざい
料理
(
れうり
)
もごた/\するし、
重
(
おんも
)
りする
処
(
ところ
)
も
忌
(
いや
)
だし、あゝ
釣堀
(
つりぼり
)
の
師匠
(
しゝやう
)
の
処
(
ところ
)
へ
往
(
ゆ
)
かうぢやアないか。
心眼
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
「
惣
(
そう
)
八郎、助太刀を致した」とその若武者はいった。その男は、まぎれもない、同藩の佐原惣八郎であった。甚兵衛は頭を一振り振って、初めて意識の統一を取り返した。
恩を返す話
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
其節は主税之助も
屹度
(
きつと
)
請合
(
うけあひ
)
私ども兩人
並
(
ならび
)
に
惣
(
そう
)
右衞門等證人同樣其
席
(
せき
)
に
罷
(
まかり
)
在候所主税之助實子
佐
(
すけ
)
五郎出生の後は先平助
遺言
(
ゆゐごん
)
に
戻
(
もど
)
り我が子に
家督
(
かとく
)
を
繼
(
つが
)
せんと
種々
(
しゆ/″\
)
惡謀
(
あくぼう
)
を
構
(
かま
)
へ藤五郎を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
惣
(
そう
)
じてかかる場合、たといそれがしが其家譜代の郎党であって、忠義かねて知られたものにせよ、斯様の事を
迂闊
(
うかつ
)
に云出さば、却って逆に
不埒者
(
ふらちもの
)
に取って落され、辛き目に逢うは知れた事
雪たたき
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
京大法科の佐々木
惣
(
そう
)
一博士は、蜜柑を食べるのに、人と
異
(
ちが
)
つた食べ方をする。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
召されたる御馬
大黒
(
おほぐろ
)
。
惣
(
そう
)
御人数二十七人。
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
配
(
くば
)
り居たりしに當家の用人
伴
(
ばん
)
佐
(
すけ
)
十郎
建部
(
たてべ
)
郷
(
がう
)
右衞門山口
惣
(
そう
)
右衞門の三人は先殿平助の代より勤め
殊
(
こと
)
に山口惣右衞門は藤五郎の
傅役
(
もりやく
)
にて
幼少
(
えうせう
)
より育て
上
(
あげ
)
己は當年七十五歳になり
樂勤
(
らくづとめ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
『日吉社神道秘密記』に、〈大行事権現、僧形猿面、毘沙門弥行事、猿行事これに同じ、猿田彦大王、天上第一の智禅〉。『厳神鈔』に大行事権現は山王の
惣
(
そう
)
後見たり、一切の行事をなすと
出
(
い
)
づ。
十二支考:07 猴に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
二十五、六日のころには一同は加州侯の周旋で越前の
敦賀
(
つるが
)
に移った。そこにある三つの寺へ
惣
(
そう
)
人数を割り入れられ、加州方からは朝夕の食事に
肴
(
さかな
)
を添え、昼は香の物、酒も毎日一本ずつは送って来た。
夜明け前:02 第一部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
願ひ奉つる因ては何なりとも有合の
御肴
(
おさかな
)
をさし上候はんと
只管
(
ひたすら
)
に
詫入
(
わびいり
)
ければ武士は忽ち顏色を
和
(
やは
)
らげ是は/\御亭主の
挨拶
(
あいさつ
)
却つて
痛
(
いた
)
み
入
(
いる
)
惣
(
そう
)
じて
其方
(
そなた
)
の如く理を分て云るれば某し元より事を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
“惣”の意味
《名詞》
(ソウ)室町時代にできた、農民が自治する村。惣村
(出典:Wiktionary)
“惣(惣村)”の解説
惣村(そうそん)は、中世日本における百姓の自治的・地縁的結合による共同組織(村落形態)を指す。惣(そう)ともいう。
(出典:Wikipedia)
惣
漢検準1級
部首:⼼
12画
“惣”を含む語句
惣菜
惣領
惣身
惣兵衛
惣吉
御惣領
惣太
惣領息子
植惣
荻生惣右衛門
惣兵衞店
惣髪
惣嫁
惣助
惣領娘
惣門
惣体
惣勢
惣右衛門
惣左
...