御先祖ごせんぞ)” の例文
なにもかもそこからはじまります。御先祖ごせんぞさまがさうおもつてこんなやまなかむらひらきはじめたといふことには、おほきなちからがありますね。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
老いたる侍 (刀の血を拭ひ、鞘に納めながら、四下の人は眼にも入らざるが如く、つぶつぶと独語ひとりごつ。)……御先祖ごせんぞへの申訳ぢや……御、御
南蛮寺門前 (新字旧仮名) / 木下杢太郎(著)
「ああ、入ってみておくれな、げんちゃん。せっかくここまで来たんだもの、せめて焼灰やけはいでもみておかないと、わたしゃ御先祖ごせんぞさまに申しわけないからね」
一坪館 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「おまへさん、お知己ちかづきぢやありませんか。もつと御先祖ごせんぞころだらうけれど——黒人くろんぼも……和蘭陀人オランダじんも。」
印度更紗 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
勸請し奉つり本朝ほんてう武家ぶけの祖神なり就中源家に於てはことほか御尊敬ごそんきやうあること御先祖ごせんぞ八幡太郎義家公此御神おんかみの御寶前に於て御元服あつて八幡太郎としよう奧羽あうう夷賊いぞく安倍貞任同宗任を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ん、はじめのうちは、むら御先祖ごせんぞたちの信仰しんこうのこもったものだからとか、ご本山ほんざんのおゆるしがなければとかいって、ぐずついていたけれど、けっきょくまえよく献納けんのうすることになったよ。
ごんごろ鐘 (新字新仮名) / 新美南吉(著)
「おまへさんの所になに書物かきものはありませぬかえ——御先祖ごせんぞ塩原多助しほばらたすけ書類しよるゐなにのこつてゐませぬか」「なにりませぬ、少しはのこつてゐた物もりましたが、此前このまへの火事でけましたから、 ...
塩原多助旅日記 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
問『竜神りゅうじんさんは矢張やは人間にんげん御先祖ごせんぞなのでございますか?』
はかにある御先祖ごせんぞさまは永昌院殿えいしやうゐんどんひました。永昌寺えいしやうじのおてらおなでした。あの御先祖ごせんぞさまが馬籠まごめむらひらけば、おてらてたといふことです。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
酋長しうちやうから買取かひとつて、和蘭陀オランダの、貴公子きこうしが、うちおくりものにした——うね、おまへさんの、あの、御先祖ごせんぞふと年寄染としよりじみます、時分じぶんわかいのよ。
印度更紗 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
あれはとうさんのおうち御先祖ごせんぞさまといふばかりでなく、むら御先祖ごせんぞさまでもあるといふことです。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)