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広
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ぴろ
ふりがな文庫
“
広
(
ぴろ
)” の例文
旧字:
廣
だだっ
広
(
ぴろ
)
いその客車には外務省の夜会に行くらしい三人の外国人が銘々、デコルテーを着飾った婦人を介抱して乗っているだけだった。
或る女:2(後編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
帰るたびに入りつけた料理屋へついて、だだっ
広
(
ぴろ
)
い石畳の入口から、庭の飛石を伝っていくと、そこに時代のついた庭に向いて、古びた部屋があった。
挿話
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
唯顔
立
(
だち
)
から云ふと、此女の方が余程上等である。口に締りがある。眼が
判明
(
はつきり
)
してゐる。
額
(
ひたひ
)
が御光さんの様にだゞつ
広
(
ぴろ
)
くない。何となく
好
(
い
)
い心持に出来上つてゐる。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
新「何うするたって暑ッ苦しいよ、今友達を連れて来たが、狭い
家
(
うち
)
にだゞっ
広
(
ぴろ
)
い大きな蚊帳を引摺り
引廻
(
ひんまア
)
して、風が這入らねえのか、暑くって仕様がねえから取るのだ」
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
仏天青
(
フォー・テンチン
)
も、人々のうしろから、柵の中にはいった。狭い
下
(
くだ
)
り
坂
(
ざか
)
を、ついていくと、やがて、電灯のついただだっ
広
(
ぴろ
)
い部屋が見えた。ぷーんと
饐
(
す
)
えくさい空気が、彼の鼻をうった。
英本土上陸戦の前夜
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
▼ もっと見る
『
御緩
(
ごゆつく
)
り
様
(
さま
)
で、』と
左側
(
ひだりがは
)
の、
畳
(
たゝみ
)
五十畳
(
ごじふでふ
)
計
(
ばか
)
りの、だゞつ
広
(
ぴろ
)
い
帳場
(
ちやうば
)
、……
真中
(
まんなか
)
に
大
(
おほき
)
な
炉
(
ろ
)
を
切
(
き
)
つた、
其
(
そ
)
の
自在留
(
じざいとめ
)
の、ト
尾鰭
(
をひれ
)
を
刎
(
は
)
ねた
鯉
(
こひ
)
の
蔭
(
かげ
)
から、でつぷり
肥
(
ふと
)
つた
赤
(
あか
)
ら
顔
(
がほ
)
を
出
(
だ
)
して
亭主
(
ていしゆ
)
が
言
(
い
)
ふ。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
さて、その長屋門をはひると、
徒
(
だだ
)
つ
広
(
ぴろ
)
い中庭の右側に、長屋のやうに見える六畳ぐらゐの部屋が
四
(
よつ
)
つほど並んでゐて、その外側に、四つの部屋に共通する、長い広い縁側がついてゐた。
思ひ出すままに:「文藝春秋」と菊池と
(新字旧仮名)
/
宇野浩二
(著)
だから、ただ
駄々
(
だだ
)
ッ
広
(
ぴろ
)
い感じばかりで、畳の上でもまるで野原へ出たとしきゃあ思えない。
坑夫
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
無反
(
むぞり
)
の
小長
(
こなが
)
いのを
帯
(
さ
)
し、
襠高
(
まちだか
)
の
袴
(
はかま
)
をだゞッ
広
(
ぴろ
)
く穿き、大先生の様に思われますが、
賭博打
(
ばくちうち
)
のお手伝でもしようという浪人者を二人連れて、宇治の里の下座敷で一口遣っていると
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
帆村探偵は、
傍
(
そば
)
の
小扉
(
ことびら
)
をあけて、小さな階段をコトコトと
下
(
くだ
)
って行った。
下
(
お
)
り切ったところが狭い廊下になっていて、そこにだだっ
広
(
ぴろ
)
い
室
(
へや
)
がある。そこは、この建物にいる皆の寝室だった。
麻雀殺人事件
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
おりからじめじめと降りつづいている
五月雨
(
さみだれ
)
に、廊下には夜明けからの薄暗さがそのまま残っていた。白衣を着た看護婦が暗いだだっ
広
(
ぴろ
)
い廊下を、
上草履
(
うわぞうり
)
の大きな音をさせながら案内に立った。
或る女:2(後編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
「困るでねえか、そうした事
店頭
(
みせさき
)
でおっ
広
(
ぴろ
)
げて」
カインの末裔
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
広
常用漢字
小2
部首:⼴
5画
“広”を含む語句
広場
広告
広間
広袤
広野
広濶
大広間
広小路
幅広
広大
広沢
広海
広狭
広西
広東
広々
広漠
背広
広袖
鍔広
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