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屋根板
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やねいた
ふりがな文庫
“
屋根板
(
やねいた
)” の例文
薄
(
うす
)
い
光線
(
くわうせん
)
が
屋根板
(
やねいた
)
の
合目
(
あはせめ
)
から
洩
(
も
)
れて、
幽
(
かす
)
かに
樟
(
くす
)
に
映
(
うつ
)
つたが、
巨大
(
きよだい
)
なるこの
材木
(
ざいもく
)
は
唯
(
たゞ
)
單
(
たん
)
に
三尺角
(
さんじやくかく
)
のみのものではなかつた。
三尺角
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
これも
藁葺
(
わらぶ
)
きと同様に、その代りに用いはじめたものらしく、石よりはかるくて都合のよいこともあったが、石にはもと防火の目的はなく、ただ
屋根板
(
やねいた
)
の風に吹き飛ばされるのを
母の手毬歌
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
へんぺんと風をくぐって同じ色の
闇
(
やみ
)
にまぎれていく黒衣のはやさ、たちまち見うしなって
河原
(
かわら
)
へくだると、
不意
(
ふい
)
に、引っさげていた
高札
(
こうさつ
)
が、
屋根板
(
やねいた
)
のようにくだけて手から飛んだ。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
木曾
(
きそ
)
の
檜木
(
ひのき
)
は
材木
(
ざいもく
)
として
立派
(
りつぱ
)
なばかりでなく、
赤味
(
あかみ
)
のある
厚
(
あつ
)
い
木
(
き
)
の
皮
(
かは
)
は
屋根板
(
やねいた
)
の
代
(
かは
)
りにもなります。まあ、あの一ト
擁
(
かゝ
)
へも
二擁
(
ふたかゝ
)
へもあるやうな
檜木
(
ひのき
)
の
側
(
そば
)
へ、お
前達
(
まへたち
)
を
連
(
つ
)
れて
行
(
い
)
つて
見
(
み
)
せたい。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
屋根板
(
やねいた
)
の
臭
(
にほひ
)
の
芬
(
ぷん
)
とする、いぢかり
股
(
また
)
の、
腕脛
(
うですね
)
の
節
(
ふし
)
くれ
立
(
た
)
つた
木像女
(
もくざうをんな
)
が
何
(
なに
)
に
成
(
な
)
る! ……
悪
(
わる
)
く
拳
(
こぶし
)
に
采
(
さい
)
を
持
(
も
)
たせて、
不可思議
(
ふかしぎ
)
めいた、
神通
(
じんつう
)
めいた、
何
(
なに
)
となく
天地
(
あめつち
)
の
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
寢苦
(
ねぐるし
)
い
思
(
おも
)
ひの
息
(
いき
)
つぎに
朝戸
(
あさど
)
を
出
(
で
)
ると、あの
通
(
とほ
)
り
暴
(
あ
)
れまはつたトタン
板
(
いた
)
も
屋根板
(
やねいた
)
も、
大地
(
だいち
)
に、ひしとなつてへたばつて、
魍魎
(
まうりやう
)
を
跳
(
をど
)
らした、ブリキ
罐
(
くわん
)
、
瀬戸
(
せと
)
のかけらも
影
(
かげ
)
を
散
(
ち
)
らした。
十六夜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
屋根
(
やね
)
をはがれたトタン
板
(
いた
)
と、
屋根板
(
やねいた
)
が、がたん、ばり/\と、
競
(
かけ
)
を
追
(
お
)
つたり、
入
(
い
)
りみだれたり、ぐる/\と、
踊
(
をど
)
り
燥
(
さわ
)
ぐと、
石瓦
(
いしかはら
)
こそ
飛
(
と
)
ばないが、
狼藉
(
らうぜき
)
とした
罐詰
(
くわんづめ
)
のあき
殼
(
がら
)
が、カラカランと
十六夜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
屋
常用漢字
小3
部首:⼫
9画
根
常用漢字
小3
部首:⽊
10画
板
常用漢字
小3
部首:⽊
8画
“屋根板”で始まる語句
屋根板様