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やねいた
へんぺんと風をくぐって同じ色の
闇にまぎれていく黒衣のはやさ、たちまち見うしなって
河原へくだると、
不意に、引っさげていた
高札が、
屋根板のようにくだけて手から飛んだ。
木曾の
檜木は
材木として
立派なばかりでなく、
赤味のある
厚い
木の
皮は
屋根板の
代りにもなります。まあ、あの一ト
擁へも
二擁へもあるやうな
檜木の
側へ、お
前達を
連れて
行つて
見せたい。
と
家根板のような物に挟んである証書を出して、春見に
手渡にしませんで