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媽々
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かかあ
ふりがな文庫
“
媽々
(
かかあ
)” の例文
学位のある、立派な男が、大切な嫁を
娶
(
と
)
るのだ。念を入れんでどうするものか。
検
(
しら
)
べるのは
当前
(
あたりまえ
)
だ。芸者を
媽々
(
かかあ
)
にするんじゃない。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
朱羅宇
(
しゅらう
)
の
長煙草
(
ながぎせる
)
で、
片靨
(
かたえくぼ
)
に
煙草
(
たばこ
)
を吹かしながら田舎の
媽々
(
かかあ
)
と、
引解
(
ひっとき
)
ものの
価
(
ね
)
の掛引をしていたのを
視
(
み
)
たと言う……その直後である……浜町の鳥料理。
開扉一妖帖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
もっともね、居ると分ったら、
門口
(
かどぐち
)
から
引返
(
ひっかえ
)
して、どこかで呼ぶんだっけ。
媽々
(
かかあ
)
が
追掛
(
おっかけ
)
るじゃないか。仕方なし奥へ入ったんだ。
一間
(
ひとま
)
しかありやしない。
第二菎蒻本
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
お
願
(
ねがい
)
だ、お願だ。精霊大まごつきのところ、お馴染の
私
(
わし
)
が
媽々
(
かかあ
)
の
門札
(
かどふだ
)
を願います、と燈籠を
振廻
(
ふりま
)
わしたもんです。
縁結び
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
人形使 されば、この土地の人たちはじめ、諸国から
入込
(
いりこ
)
んだ
講中
(
こうじゅう
)
がな、
媼
(
ばば
)
、
媽々
(
かかあ
)
、
爺
(
じい
)
、孫、
真黒
(
まっくろ
)
で、とんとはや
護摩
(
ごま
)
の煙が渦を巻いているような騒ぎだ。
山吹
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
これは、
祖父
(
じい
)
の
何々院
(
なになにいん
)
、これは婆さまの
何々信女
(
なになにしんにょ
)
、そこで、これへ、
媽々
(
かかあ
)
の戒名を、と
父親
(
おやじ
)
が燈籠を出した時。
縁結び
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
前
(
ぜん
)
から居る下役の
媽々
(
かかあ
)
ども、いずれ夫人とか、何子とか云う奴等が、女同士、長官の細君の、
年紀
(
とし
)
の若いのを
猜
(
そね
)
んだやつさ。下女に鼻薬を飼って
讒言
(
つげぐち
)
をさせたんだね。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
背戸で、蟹をうでるなら、浜の
媽々
(
かかあ
)
でありそうな処を、おかしい、と
婦
(
おんな
)
どもも話したのですが。
菊あわせ
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
興
酣
(
たけなわ
)
なる
汐時
(
しおどき
)
、まのよろしからざる処へ、田舎の
媽々
(
かかあ
)
の
肩手拭
(
かたてぬぐい
)
で、
引端折
(
ひっぱしょ
)
りの
蕎麦
(
そば
)
きり色、
草刈籠
(
くさかりかご
)
のきりだめから、へぎ盆に取って、上客からずらりと席順に配って
歩行
(
ある
)
いて
開扉一妖帖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
われらこの
烈
(
はげ
)
しき大都会の色彩を
視
(
なが
)
むるもの、奥州辺の物語を読み、その地の婦人を想像するに、大方は
安達
(
あだち
)
ヶ原の
婆々
(
ばばあ
)
を想い、もっぺ
穿
(
は
)
きたる
姉
(
あねえ
)
をおもい、紺の
褌
(
ふんどし
)
の
媽々
(
かかあ
)
をおもう。
一景話題
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
(おう、
媽々
(
かかあ
)
が出来たから、今日は内で飯を喰うんだ、道具を貸してくんねえ、)
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
何をどうして可いんだか、お
前
(
めえ
)
さん、みんな根こそぎ
敲
(
たた
)
き売れ、と云うけれど、そうは行かねえやね。蔦ちゃんが、手を突込んだ糠味噌なんざ、
打棄
(
うっちゃ
)
るのは
惜
(
おし
)
いから、車屋の
媽々
(
かかあ
)
に遣りさ。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
知ッてますよ、手習師匠兼業の
奴
(
やっこ
)
なんで、
媽々
(
かかあ
)
が西洋の音楽とやらを教えて、その
婆
(
ばばあ
)
がまた、小笠原礼法
躾方
(
しつけかた
)
、
活花
(
いけばな
)
、茶の湯を
商
(
あきな
)
う、何でもごたごた
娘子
(
むすめッこ
)
の
好
(
すき
)
な者を商法にするッていいます。
三枚続
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
竜宮から
小槌
(
こづち
)
を貰ったって、振っても
敲
(
たた
)
いても
媽々
(
かかあ
)
は出ねえ。本来なら
龕
(
ずし
)
に納めて、高い処に奉って、三度三度、お供物を
取換
(
とっか
)
えて、日に一度だけ扉を開いて拝んでいなけりゃ罰が当ら。……
卵塔場の天女
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
死物狂いで、潰れかけた商会は
煙
(
けむ
)
にする、それがために
媽々
(
かかあ
)
は死ぬ。
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
且つ我が国の精神じゃ、すなわち武士道じゃ。人を救い、村を救うは、国家のために
尽
(
つく
)
すのじゃ。我が国のために尽すのじゃ。国のために尽すのに、一晩
媽々
(
かかあ
)
を牛にのせるのが、さほどまで
情
(
なさけ
)
ないか。
夜叉ヶ池
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「米が
高値
(
たか
)
いから不景気だ。
媽々
(
かかあ
)
めにまた叱られべいな。」
陽炎座
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「
媽々
(
かかあ
)
連を
追払
(
おっぱら
)
ってくれ、消してくれよ、妖術、魔術で。」
薄紅梅
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「
可厭
(
いや
)
な
媽々
(
かかあ
)
だな。」
第二菎蒻本
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
媽
漢検1級
部首:⼥
13画
々
3画
“媽々”で始まる語句
媽々衆
媽々天下