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匍匐
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はらば
ふりがな文庫
“
匍匐
(
はらば
)” の例文
勅使をさえかしこがりて
匍匐
(
はらば
)
いおろがむ彼をして、一たび二重橋下に
鳳輦
(
ほうれん
)
を拝するを得せしめざりしは返すがえすも
遺憾
(
いかん
)
のことなり。
曙覧の歌
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
かくて彼新しき背を之にむけ、侶に曰ひけるは、願はくはブオソのわがなせしごとく
匍匐
(
はらば
)
ひてこの路を走らんことを 一三九—一四一
神曲:01 地獄
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
我等は車主の後につきて、彼塔の一つに上りゆき戸を排して一堂に入りて見るに、卓上に紙を伸べ、四五人の
匍匐
(
はらば
)
ふ如くにその上に俯したるあり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
それから
又
(
また
)
四
日目
(
かめ
)
に
佛
(
ほとけ
)
を
送
(
おく
)
つて
村落
(
むら
)
の
者
(
もの
)
は
黄昏
(
たそがれ
)
の
墓地
(
ぼち
)
に
落
(
お
)
ち
合
(
あ
)
うた。
蛇
(
へび
)
は
猶且
(
やつぱり
)
棺臺
(
くわんだい
)
の
陰
(
かげ
)
を
去
(
さ
)
らなかつた。
蛇
(
へび
)
は
自由
(
じいう
)
に
匍匐
(
はらば
)
ふには
餘
(
あま
)
りに
瘡痍
(
きず
)
が
大
(
おほ
)
きかつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
ここに
倭
(
やまと
)
にます后たち、また御子たちもろもろ下りきまして、御陵
一
を作りき。すなはち
其地
(
そこ
)
のなづき田
二
に
匍匐
(
はらば
)
ひ
𢌞
(
もとほ
)
りて、
哭
(
みねなか
)
しつつ歌よみしたまひしく
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
▼ もっと見る
天の
逆鉾
(
さかほこ
)
、八大観音などいうものあるあたりを経て、また梯子を上り、
匍匐
(
はらば
)
うようにして狭き口より這い出ずれば、忽ち我眼我耳の初めてここに開けしか、この雲行く
天
(
そら
)
知々夫紀行
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
匍匐
(
はらば
)
って進むのであるが、木や草が稀なので地物として利用するものが無い。
田原坂合戦
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
木枕に押しつけていた耳が痛むので、かれは頭をあげて
匍匐
(
はらば
)
いながら、枕もとの煙草入れを引きよせて先ず一服すおうとするときに、部屋の外の廊下で微かにかちりかちりという音がきこえた。
半七捕物帳:38 人形使い
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
鼬
(
いたち
)
が
覘
(
のぞ
)
くような、鼠が
匍匐
(
はらば
)
ったような、切って
填
(
は
)
めた
菱
(
ひし
)
の実が、ト、べっかっこをして、ぺろりと黒い舌を吐くような、いや、念の
入
(
い
)
った、雑多な隙間、
破
(
や
)
れ穴が、寒さにきりきりと歯を噛んで
霰ふる
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
剃刀
(
かみそり
)
持てる
白痴児
(
はくちじ
)
は
匍匐
(
はらば
)
ひながら
東京景物詩及其他
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
汚い泥土の湿地を
匍匐
(
はらば
)
ふ
傾ける殿堂
(新字旧仮名)
/
上里春生
(著)
匍匐
(
はらば
)
ふ蟲の賤が身に
藤村詩抄:島崎藤村自選
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
かれここに伊耶那岐の命の
詔
(
の
)
りたまはく、「
愛
(
うつく
)
しき
我
(
あ
)
が
汝妹
(
なにも
)
の命を、子の
一木
(
ひとつけ
)
に
易
(
か
)
へつるかも」とのりたまひて、
御枕方
(
みまくらべ
)
に
匍匐
(
はらば
)
ひ
御足方
(
みあとべ
)
に匍匐ひて、
哭
(
な
)
きたまふ時に、御涙に成りませる神は
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
鼬
(
いたち
)
が
覘
(
のぞ
)
くやうな、
鼠
(
ねずみ
)
が
匍匐
(
はらば
)
つたやうな、
切
(
き
)
つて
填
(
は
)
めた
菱
(
ひし
)
の
實
(
み
)
が、ト、べつかつこをして、ぺろりと
黒
(
くろ
)
い
舌
(
した
)
を
吐
(
は
)
くやうな、いや、
念
(
ねん
)
の
入
(
い
)
つた、
雜多
(
ざつた
)
な
隙間
(
すきま
)
、
破
(
や
)
れ
穴
(
あな
)
が、
寒
(
さむ
)
さにきり/\と
齒
(
は
)
を
噛
(
か
)
んで
霰ふる
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
長き
※衣
(
けおりごろも
)
を着て、噴水のトリイトンの神のめぐりに舞ふ農夫、一人の
匍匐
(
はらば
)
ひたるが上に一人の
跨
(
またが
)
りたる
侏儒
(
プルチネルラ
)
抔
(
など
)
、いたく姫君の心にかなひて、始はこれに接吻し給ひしが、後には引き破りて棄て給ひぬ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
“匍匐”の意味
《名詞》
匍匐(ほふく)
腹這いになること。
腹這いで手と足で這って進むこと。
(出典:Wiktionary)
“匍匐”の解説
匍匐(ほふく)は、伏せた状態で移動することをいう。
(出典:Wikipedia)
匍
漢検1級
部首:⼓
9画
匐
漢検1級
部首:⼓
11画
“匍匐”で始まる語句
匍匐出
匍匐臥
匍匐膝行