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仏陀
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ぶっだ
ふりがな文庫
“
仏陀
(
ぶっだ
)” の例文
「沢庵は
仏陀
(
ぶっだ
)
の一弟子、わしが訊いたとて、わしが裁くわけでも何でもない。
弥陀
(
みだ
)
のお胸に問うてみる、取次ぎをして進ぜるのみだ」
宮本武蔵:07 二天の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その次が仏堂を
普請
(
ふしん
)
するとかあるいは
仏陀
(
ぶっだ
)
に
供養
(
くよう
)
する。そのために随分金が沢山かかる。そういうようなところに多く用いられて居る。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
その名の起りは片手で握った形が、骨張った馬の背なかに似ているからだろうが、それを
仏陀
(
ぶっだ
)
の
示寂
(
じじゃく
)
と結び付ける理由はなお不明である。
年中行事覚書
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
けれどもお寺の中のいちばん高いところには、最高の
御仏
(
みほとけ
)
である
仏陀
(
ぶっだ
)
が聖なる絹の
黄衣
(
こうい
)
を身にまとって立っていました。
絵のない絵本:01 絵のない絵本
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
『今夜、かの
仏陀
(
ぶっだ
)
の聖堂を運び出せ。手段は予め
定
(
き
)
めた如くせよ。聖堂は例によって白き巨人に届けよ』というのだ。
黄金仮面
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
▼ もっと見る
仏陀
(
ぶっだ
)
の運命も同様です。が、こんな事を一々御話しするのは、御退屈を増すだけかも知れません。ただ気をつけて頂きたいのは、
本地垂跡
(
ほんじすいじゃく
)
の教の事です。
神神の微笑
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
仏陀
(
ぶっだ
)
は今も真理の新しい泉ではないか。イエスの教えはすでに過ぎ去った声であろうか。よき古作品は「永遠の今」‘Eternal Now’に活きる。
工芸の道
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
元来仏教は、キリスト教のごとく、神は一つだという一神論に立っている宗教ではなくて、無量無数の
仏陀
(
ぶっだ
)
の存在を主張する、
汎神
(
はんしん
)
論に立脚しているのです。
般若心経講義
(新字新仮名)
/
高神覚昇
(著)
この肉体さえも
仏陀
(
ぶっだ
)
と等しき不生不滅の性質や働きを得なければ
究竟
(
くっきょう
)
とは考えられなかった。
宝永噴火
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
釈迦
(
しゃか
)
はその同じ虚無の寂しさから、森林に入って出家し、遂に人類救済の悟道に入った。芭蕉もまた
仏陀
(
ぶっだ
)
と共に、隣人の悲しみを我身に悲しみ、友人の死を宇宙に絶叫して悲しみ嘆いた。
郷愁の詩人 与謝蕪村
(新字新仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
昔、
釈迦牟尼
(
しゃかむに
)
、孔子、老子が人生の象徴
酢瓶
(
すがめ
)
の前に立って、おのおの指をつけてそれを味わった。実際的な孔子はそれが
酸
(
す
)
いと知り、
仏陀
(
ぶっだ
)
はそれを
苦
(
にが
)
いと呼び、老子はそれを甘いと言った。
茶の本:04 茶の本
(新字新仮名)
/
岡倉天心
、
岡倉覚三
(著)
戦
(
たたかい
)
の神さまかもしれない。……しかし。なんだか日本人を憎みすぎている。そして白人をえらく考えすぎているのじゃないかしら? それは
間違
(
まちがい
)
だ。東洋人だって偉いんだ。
仏陀
(
ぶっだ
)
も東洋人だ。
昭和遊撃隊
(新字新仮名)
/
平田晋策
(著)
この女連には武右衛門君が頭痛に病んでいる艶書事件が、
仏陀
(
ぶっだ
)
の
福音
(
ふくいん
)
のごとくありがたく思われる。理由はないただありがたい。強いて解剖すれば武右衛門君が困るのがありがたいのである。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
ことごとに反目して、僧は、修験者を邪道視し、修験者は僧を、
仏陀
(
ぶっだ
)
を飯のためにする人間とみ、常に、仲がよくないのであった。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その真実の精神は
仏陀
(
ぶっだ
)
も
感応
(
かんのう
)
在
(
ましま
)
して、この誰もが入り難い厳重なる
鎖国
(
さこく
)
内に到達して、今日まで仏教を修行することが出来たのである。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
ところで、仏教の
理想
(
さとり
)
の世界、すなわち彼岸とは、つまり
仏陀
(
ぶっだ
)
の世界ですから、彼岸へ到達するとか、彼岸へわたるとかいうことは、結局、仏となるということです。
般若心経講義
(新字新仮名)
/
高神覚昇
(著)
まして東洋の静かな血が通い、
仏陀
(
ぶっだ
)
の教えによって育てられた心には他の生活が如何に無常に思えたであろう。貴方がたは静かな森の中や、人里の
稀
(
まれ
)
な山深くに心の寺院を建てた。
朝鮮の友に贈る書
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
理法として存在する仏陀であるが故に、これを「
法身
(
ほっしん
)
の
仏陀
(
ぶっだ
)
」と言います。
仏教人生読本
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
禅学徒の中には、偶像や象徴によらないでおのれの中に
仏陀
(
ぶっだ
)
を認めようと努めた結果、偶像破壊主義者になったものさえある。
丹霞和尚
(
たんかおしょう
)
は大寒の日に木仏を取ってこれを
焚
(
た
)
いたという話がある。
茶の本:04 茶の本
(新字新仮名)
/
岡倉天心
、
岡倉覚三
(著)
そこで
仏陀
(
ぶっだ
)
やショペンハウエルの教える通り、宇宙は
無明
(
むみょう
)
の
闇夜
(
あんや
)
であって、無目的な生命意慾に駆られながら、無限に尽きない
業
(
ごう
)
の連鎖を繰返しているところの、嘆きと
煩悩
(
ぼんのう
)
の
娑婆
(
しゃば
)
世界に外ならない。
老年と人生
(新字新仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
仏陀
(
ぶっだ
)
はとうに眠っている。
河童
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
仏陀
(
ぶっだ
)
の聖堂
黄金仮面
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
また、自分のことに
回
(
かえ
)
るが、わしが御房の年ごろには、畏れ多いが、
仏陀
(
ぶっだ
)
の
御唇
(
みくち
)
も女に似て見え、
経文
(
きょうもん
)
の
宋
(
そう
)
文字も恋文に見えた。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
まず
関鎖
(
かんさ
)
幾重
(
いくえ
)
の難関を無事に
踰
(
こ
)
えた喜びの余りに、
仏陀
(
ぶっだ
)
の徳を感謝するその思いの強いために非常に寒かった事も忘れた。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
と、古人もいっていますが、たしかにそれは
真実
(
ほんと
)
だと思います。釈尊は、実にこの「因縁の原理」、「縁起の真理」を体得せられて、ついに
仏陀
(
ぶっだ
)
となったのであります。
般若心経講義
(新字新仮名)
/
高神覚昇
(著)
正統の茶室の広さは四畳半で
維摩
(
ゆいま
)
の
経文
(
きょうもん
)
の一節によって定められている。その興味ある著作において、
馥柯羅摩訶秩多
(
びからまかちった
)
(二七)
は
文珠師利菩薩
(
もんじゅしりぼさつ
)
と八万四千の
仏陀
(
ぶっだ
)
の
弟子
(
でし
)
をこの狭い室に迎えている。
茶の本:04 茶の本
(新字新仮名)
/
岡倉天心
、
岡倉覚三
(著)
範宴は、木の幹に、縛られたまま、耳に声をきかず、口に怒りを出さず、胸にはただ
仏陀
(
ぶっだ
)
の
御名
(
みな
)
だけをとなえて、じっと、眼をつむっていた。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それよりも、おぬしはもっと
仏陀
(
ぶっだ
)
に
直参
(
じきさん
)
して、倖い、この沢庵をお取次に、真心の底を
御仏
(
みほとけ
)
に自首してみる心にはなれぬか
宮本武蔵:07 二天の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
今のご打擲は、わたくしにとって、真の勇気をふるいたたせる
神軍
(
しんぐん
)
の
鼓
(
つづみ
)
でございました。
仏陀
(
ぶっだ
)
の
杖
(
つえ
)
でございました。
三国志:02 桃園の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
この人間は、自己の社会的な地位から転落して、すべてに
滅失
(
めっしつ
)
した時に、
仏陀
(
ぶっだ
)
の救いとか、法悦の境というものがあることまで、見失ってしまったに違いない。
宮本武蔵:07 二天の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
また、悲田院では職のないものに職を与えなどして、いわば
仏陀
(
ぶっだ
)
をめぐる和楽の
仏都
(
ぶっと
)
を理想したもの。
私本太平記:05 世の辻の帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“仏陀”の解説
仏陀(佛陀、ぶつだ、ぶっだ、sa: बुद्ध、Buddha(ブッダ))は、仏(ぶつ)やほとけとも称され、悟りの最高位「仏の悟り」を開いた人を指す。歴史的には実在した釈迦を意味する。
(出典:Wikipedia)
仏
常用漢字
小5
部首:⼈
4画
陀
漢検準1級
部首:⾩
8画
“仏陀”で始まる語句
仏陀寺
仏陀世尊
仏陀伽耶
仏陀波利
仏陀迦耶