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不測
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ふそく
ふりがな文庫
“
不測
(
ふそく
)” の例文
日々曇り日々晴れ、朝夕
不測
(
ふそく
)
の風雲をくりかえしているではありませんか。しかも
風
(
かぜ
)
暴
(
あ
)
るるといえ、天体そのものが病み
煩
(
わずら
)
っているわけではない。
三国志:07 赤壁の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
この日の
薄暮
(
はくぼ
)
ごろに奈々子の身には
不測
(
ふそく
)
の
禍
(
わざわい
)
があった。そうして父は奈々子がこの世を去る数時間以前奈々子に別れてしまった。しかも奈々子も父も家におって……。
奈々子
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
御承知でもありましょうが、近来どうしたものか、われわれ科学者仲間におきまして、
不測
(
ふそく
)
の災害に
斃
(
たお
)
れるものが少くない、いや、
寧
(
むし
)
ろ甚だ多いと申す方がよろしいようであります。
国際殺人団の崩壊
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
特に封建
制馭
(
せいぎょ
)
の道
未
(
いま
)
だ
全
(
まった
)
からず、各大名の野心あるもの、あるいは宗教を利用し、もしくは利用せられ、あるいは外邦と
結托
(
けったく
)
し、あるいは結托せられ、
不測
(
ふそく
)
の
変
(
へん
)
生
(
しょう
)
ずるも
未
(
いま
)
だ知るべからず。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
耻を申さねば判らぬが、三日前、當江戸上屋敷に、
不測
(
ふそく
)
の大事が起り、拙者と大垣殿は既に腹まで掻切らうといたしたが、一藩の
興廢
(
こうはい
)
に
拘
(
かゝ
)
はる大事、一人や二人腹を切つて濟むことではない。
銭形平次捕物控:062 城の絵図面
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
遠
(
とほ
)
き
島
(
しま
)
は
近
(
ちか
)
く
見
(
み
)
え、
近
(
ちか
)
き
船
(
ふね
)
は
却
(
かへつ
)
て
遠
(
とほ
)
く
見
(
み
)
え、
其爲
(
そのため
)
に
數知
(
かずし
)
れず
不測
(
ふそく
)
の
禍
(
わざはひ
)
を
釀
(
かも
)
して、
此
(
この
)
洋中
(
やうちゆう
)
に
難破
(
なんぱ
)
せる
沈沒船
(
ちんぼつせん
)
の
船體
(
せんたい
)
は
既
(
すで
)
に
海底
(
かいてい
)
に
朽
(
く
)
ちて、
名殘
(
なごり
)
の
檣頭
(
しやうとう
)
のみ
波間
(
はかん
)
に
隱見
(
いんけん
)
せる
其
(
その
)
物凄
(
ものすご
)
き
光景
(
くわうけい
)
を
吊
(
とふら
)
ひつゝ
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
「さても、お久しいことでござった。今日、こうして無事な姿が見られようとは、まことに、
禍福
(
かふく
)
は
糾
(
あざな
)
える縄のごとしとか。人生の
不測
(
ふそく
)
、分らないものですな」
黒田如水
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「すると、
不測
(
ふそく
)
の戦闘が起ったというわけですね」
地球要塞
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
が——それだけに、彼女にとっては、なおさら
一期
(
いちご
)
の折であった。相手の小次郎に武蔵が敗れるとは思えなかったが、
不測
(
ふそく
)
な敗北がないとはまた、いえない気もする。
宮本武蔵:08 円明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
兵を用いるや
神算鬼謀
(
しんさんきぼう
)
、敵をあざむくや表裏
不測
(
ふそく
)
でありながら、
軍
(
いくさ
)
を離れて、その人間を観るときは、実に、
愚
(
ぐ
)
ともいえるほど正直な道をまっすぐに歩いた人であった。
三国志:12 篇外余録
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
世の中とはかくも
不測
(
ふそく
)
なものなのか。
一瞬
(
いっとき
)
は驚く心すら
痺
(
しび
)
れて、涙も出なければ、声も出ない。
新書太閤記:07 第七分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
(近々に、
不測
(
ふそく
)
を起し、勢州とも
諜
(
ちょう
)
じ合わせ、秀吉のうしろを
奪
(
と
)
るべし)
新書太閤記:09 第九分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
凡
(
ただ
)
ならぬ時節がらの中を、こよいは曲げてお越しくだされ、一しおありがとうぞんじまする。実は、出先にちと
不測
(
ふそく
)
の事が起りまして、
十河
(
そごう
)
殿の御陣所へ捕われてゆき、そのため、お迎えの礼を
新書太閤記:03 第三分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
しかし、
不測
(
ふそく
)
な
変事
(
へんじ
)
は、いつも、こうして
意表外
(
いひょうがい
)
なところから顔をだす。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
不測
(
ふそく
)
の
事
(
こと
)
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
不
常用漢字
小4
部首:⼀
4画
測
常用漢字
小5
部首:⽔
12画
“不”で始まる語句
不可
不思議
不憫
不図
不味
不審
不埒
不幸
不愍
不相変