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下等
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かとう
ふりがな文庫
“
下等
(
かとう
)” の例文
私
(
わたくし
)
はこの
時
(
とき
)
始
(
はじ
)
めて、
云
(
い
)
ひやうのない
疲勞
(
ひらう
)
と
倦怠
(
けんたい
)
とを、さうして
又
(
また
)
不可解
(
ふかかい
)
な、
下等
(
かとう
)
な、
退屈
(
たいくつ
)
な
人生
(
じんせい
)
を
僅
(
わづか
)
に
忘
(
わす
)
れる
事
(
こと
)
が
出來
(
でき
)
たのである。
蜜柑
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「てめぃ、ビール
樽
(
だる
)
から、なんか、ことづかったろうが」男爵と呼ばれる青年は、姿に似ぬ
下等
(
かとう
)
な言葉を、はいた。
空襲葬送曲
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
旅僧
(
たびそう
)
も
私
(
わたし
)
と
同
(
おなじ
)
く
其
(
そ
)
の
鮨
(
すし
)
を
求
(
もと
)
めたのであるが、
蓋
(
ふた
)
を
開
(
あ
)
けると、ばら/\と
海苔
(
のり
)
が
懸
(
かゝ
)
つた、
五目飯
(
ちらし
)
の
下等
(
かとう
)
なので。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
私
(
わたくし
)
の
考
(
かんがへ
)
では
是
(
これ
)
が
抑
(
そも/\
)
生活
(
せいくわつ
)
と
名
(
な
)
づくべきものだらうと。
又
(
また
)
有機體
(
いうきたい
)
が
下等
(
かとう
)
に
成
(
な
)
れば
成
(
な
)
る
丈
(
だ
)
け、より
少
(
すくな
)
く
物
(
もの
)
を
感
(
かん
)
ずるので
有
(
あ
)
らうと、
其故
(
それゆゑ
)
により
弱
(
よわ
)
く
刺戟
(
しげき
)
に
答
(
こた
)
へるのである。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
成経 野武士らはわしの
懇願
(
こんがん
)
を
下等
(
かとう
)
な
怒罵
(
どば
)
をもって拒絶した。そして扉を破って
闖入
(
ちんにゅう
)
し、
武者草鞋
(
むしゃわらじ
)
のままでわしの
館
(
やかた
)
を
蹂躪
(
じゅうりん
)
した。わしはすぐに飛び出て馬車に乗った。
俊寛
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
▼ もっと見る
(楊がまっ青に光ったり、ブリキの
葉
(
は
)
に
変
(
かわ
)
ったり、どこまで人をばかにするのだ。
殊
(
こと
)
にその青いときは、まるで
砒素
(
ひそ
)
をつかった
下等
(
かとう
)
の
顔料
(
えのぐ
)
[※2]のおもちゃじゃないか。)
ガドルフの百合
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
「
芋
(
いも
)
なんて
下等
(
かとう
)
なものはきらいだよ」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「いやいや、そんな
下等
(
かとう
)
なものではありません。ちえのていどからいって、わが人類にまさるとも、よりおとるとは考えられない恐るべきかしこい生物なのです」
海底大陸
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
私
(
わたくし
)
の
考
(
かんがえ
)
ではこれがそもそも
生活
(
せいかつ
)
と
名
(
な
)
づくべきものだろうと。また
有機体
(
ゆうきたい
)
が
下等
(
かとう
)
に
成
(
な
)
れば
成
(
な
)
るだけ、より
少
(
すくな
)
く
物
(
もの
)
を
感
(
かん
)
ずるのであろうと、それ
故
(
ゆえ
)
により
弱
(
よわ
)
く
刺戟
(
しげき
)
に
答
(
こた
)
えるのである。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
この
隧道
(
トンネル
)
の
中
(
なか
)
の
汽車
(
きしや
)
と、この
田舍者
(
ゐなかもの
)
の
小娘
(
こむすめ
)
と、さうして
又
(
また
)
この
平凡
(
へいぼん
)
な
記事
(
きじ
)
に
埋
(
うづま
)
つてゐる
夕刊
(
ゆふかん
)
と、——これが
象徴
(
しやうちよう
)
でなくて
何
(
なん
)
であらう。
不可解
(
ふかかい
)
な、
下等
(
かとう
)
な、
退屈
(
たいくつ
)
な
人生
(
じんせい
)
の
象徴
(
しやうちよう
)
でなくて
何
(
なん
)
であらう。
蜜柑
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
“下等”の意味
《名詞》
下 等(かとう)
等級が下であること。
品質が劣ること。
(出典:Wiktionary)
下
常用漢字
小1
部首:⼀
3画
等
常用漢字
小3
部首:⽵
12画
“下等”で始まる語句
下等動物
下等船客
下等品
下等物
下等社会
下等社會