“稀”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
まれ76.0%
たま11.8%
8.0%
めず2.2%
うす0.8%
めずら0.6%
めづ0.3%
すくな0.2%
めづら0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ところがこれに反して抽象的な論理的な思考に至ってはその見るべきものがきわめてまれであるということは、実に驚くばかりである。
日本文化と科学的思想 (新字新仮名) / 石原純(著)
宗助そうすけにも御米およねにもおもけないほどたまきやくなので、二人ふたりともなにようがあつての訪問はうもんだらうとすゐしたが、はたして小六ころくくわんするけんであつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
文化賞か何んかで別口の利用法が工夫される位のものだ。もつとも極くれには、棚上げした純小説の作家を取り下して来ることはある。
またわからない言葉を何かしゃべらねばならぬのも億劫おっくうの種であるので、とうとう一ケ月以上も入浴をしない事はめずらしくはなかった。
めでたき風景 (新字新仮名) / 小出楢重(著)
が、瓦斯ガスももう殆んど危険のないまでにうすめられていた。二人は舌打ちしながら力を合せて、鉄扉の隙の乾いた粘土を掻き落しはじめた。
坑鬼 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
「その父賢にして、その子の愚なるものはめずらしからず。その母賢にして、その子の愚なる者にいたりては、けだし古来まれなり」
孟母断機 (新字新仮名) / 上村松園(著)
丁度東京の相生橋あひおひばしと同じやうな状であるが、其の中島が素ばらしい大きな一つ巖であるのが、目ざましくもめづらしい景色をなしてゐる。
華厳滝 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
もとより長き放埒ほうらつに、貧しく乏しくなりはしても、玉より輝く美容のために身を粉にしても、入揚いれあぐる娼婦しょうふの数もすくなくないのでした。
艶容万年若衆 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
男 あなたのやうに云つて下さる方は、まつたくめづらしいです。
運を主義にまかす男 (新字旧仮名) / 岸田国士(著)