“稀塩酸”の読み方と例文
読み方割合
きえんさん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あなたが立上たてがみ氏を呼んだと聞くとその夜、兄は夜半よなかにそっと起きあがって、稀塩酸きえんさんでじぶんの眼をつぶそうとしているのです。必死なようすでしたわ。
キャラコさん:03 蘆と木笛 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
そればかりではない建物のほとんど一丁四方ほどは、道も雑草もみんな死灰にまみれ、それが日光の下でひどく匂っている、稀塩酸きえんさんを朽木にませたようにせっぽい酸い匂いだ。
蛮人 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)