“ものしり”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:モノシリ
語句割合
物識54.1%
博識27.0%
博物2.7%
博学2.7%
博識家2.7%
學者2.7%
學識2.7%
物知2.7%
識者2.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
だが、さる物識ものしりの説によると、あんな事になつたのは、学者の鑑定めききが足りないのでも何でもなく、掘出された独木舟が悪いのださうだ。
自分ばかりが博識ものしりがるものなり、菊塢きくう奥州おうしうよりボツト出て、堺町さかひてう芝居茶屋しばゐぢやや和泉屋いづみやかんらうかた飯焚めしたきとなり、気転きてんくより店の若衆わかいしゆとなり、客先きやくさき番附ばんづけくばりにも
隅田の春 (新字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
同院の僧居暁は博物ものしりなり、曰く蛇の眼はまたたかぬにこのうわばみの眼は動くから竜だろうと、止香をいて蟒に向い、貧道それがし青竜疏を念ずるに、道楽でなく全く母にうまい物を食わせたい故だ
それよりも感心なは居暁の博物ものしりで、壁虎やもりの眼がまたたかぬなど少々の例外あれど、今日の科学精覈せいかくなるを以てしても、一汎いっぱんに蛇の眼は瞬かず、蜥蜴群の眼が動くとは、動かし得ざる定論じゃ。
もっとくわしく、博学ものしりらしく書きたてると、支那唐代の官職に依る貴族の階級中、従二品より従五品下までの名目めいもくだった語で、従二品が光禄こうろく太夫、正三品が金紫光禄太夫、従三品銀青光禄太夫
博識家ものしりめいた言ひ振りだが、吾々の祖先は今の婦人と同じやうな着方をしたもので、いつもけものの皮にばかりくるまつてゐた彼等は
こゝに名前なまへいてある人達ひとたち見附みつけていと言附いひつかったが、書手かきて如何樣どのやう名前なまへきをったやら、こりゃ一かう見附みつからぬわい。學者ものしりところかにゃならぬ。
汝ほどの學識ものしりは廣き東京みやこくほどにて、塵塚の隅にもごろごろと有るべし、いづれも立身出世の望みを持たぬはなく、各自めい/\ことはかはりて、出世の向きも種々さま/″\なるべけれど
花ごもり (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
おのれじじいめ、えせ物知ものしりの恋の講釈、いとし女房をお辰めお辰めと呼捨よびすて片腹痛しとにらみながら、其事そのことの返辞はせず、昨日頼みおき胡粉ごふん出来て居るかと刷毛はけ諸共もろとも引𢪸ひきもぐように受取り
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
『美術家、あの絵をお書きになるのです。』お爺さんは此の界隈で有名な識者ものしりだそうですが、猶首を傾けて考え込んで居まして
職業の苦痛 (新字新仮名) / 若杉鳥子(著)