“えんき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
厭忌18.2%
冤鬼13.6%
円喜13.6%
袁煕9.1%
延期9.1%
怨鬼9.1%
延凞4.5%
寃鬼4.5%
怨気4.5%
縁切4.5%
縁喜4.5%
縁極4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
然るも吾人の輸入をいとふは、攘夷といへる一般の厭忌えんきにあらずして、攘偽文明といへる特種の性質を帯びて
一種の攘夷思想 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
これも、もし翌日行きて見ざれば、鬼となし怪となすこと疑いなし。およそ世の冤鬼えんき、妖怪というものも、その源を探究さぐれば、大抵みなこれらの類なるべし。
迷信と宗教 (新字新仮名) / 井上円了(著)
それなん鎌倉の執権高時の内管領、長崎円喜えんきの子、左衛門尉さえもんのじょう高資たかすけと申す者よ。うそでない証拠も見しょう。きのう今日、蝦夷の津軽から兵乱の飛報が都に入っておる。
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いま、袁煕えんき袁尚えんしょうの兄弟は、遼西りょうせい烏丸うがん熱河ねっか地方)におるという。この際、放棄しておいては、後日の禍いになろう。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
すかされ機械仕掛きかいじかけのあやつり身上しんじやう松澤まつざはももうくだざかよとはやされんは口惜くちをしくなる新田につた後廻あとまははら織元おりもと其他そのほか有金ありがね大方おほかたとりあつめて仕拂しはらひたるうはさこそみゝよりのことなれと平生ひごろねらひすませしまと彼方かなたより延期えんき
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
すなはち人をして才人巨源を何処いづこかの逆旅げきりよに刺殺せしめたりと言ふ。あんずるに自殺にけふなるものは、他殺にも怯なりと言ふべからず。巨源のこの理をわきまへず、みだりに今人を罵つてつひに刀下の怨鬼えんきとなる。
八宝飯 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
延凞えんきの年号は、二十年を以てあらためられ、景燿けいよう元年となった。てい劉禅りゅうぜんは、この頃からようやく国政にみ、日夜の歓宴にひたりはじめた。
三国志:12 篇外余録 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それの実現を見たのは、延凞えんき十年の秋である。は、雍州ようしゅうへ攻め入った。
三国志:12 篇外余録 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
支那で最も多いのは、幽鬼、寃鬼えんき即ち人間の幽霊であるが、我国でも人間の幽霊話が最も多いようである。
妖怪漫談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
当時の離別の形式などは今これを詳知する材料に乏しいが、いずれ美しく笑って別れるということは有ろう筈無く、男の瞋眼しんがん、女の怨気えんき、あさましく、忌わしい限りを尽して別れたことであったろう。
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
私の記憶ではやしろは二つあったように思われる。一つは縁切えんきりの神とせられ、一つは縁結びの神とせられて、痴愚ちぐな附近の男女の祈願所となっている。
宇賀長者物語 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
それは葬式の著物のようで、葬式の著物を著るのは縁喜えんきが好くないからだ。しかしそう思うまもなく彼は両手を縛られて、ずんずんお役所の外へ引きずり出された。
阿Q正伝 (新字新仮名) / 魯迅(著)
そんな時にはうかすると同じやうな買手が顔を出すもので、互に意地を張つた末が、きまつたやうにぢやん拳で縁極えんきめをする。