“えんぎ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
縁起51.5%
縁喜20.5%
延喜18.9%
演技2.3%
演伎1.5%
縁儀1.5%
延義0.8%
演戯0.8%
烟戯0.8%
衍儀0.8%
衍義0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
真鍮しんちゅうの小判だの肖像入しょうぞういりの黄財布だのを福の縁起えんぎだといって見物に売るという噂を耳にした、お蘭は立っても居てもいられなかった。
みちのく (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
「どうだい、縁喜えんぎ直しに一杯飲もうじゃねえか。火消し屋敷で一度や二度は逢ったこともある。まんざら知らねえ顔でもねえ」
半七捕物帳:11 朝顔屋敷 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「さよう、今年すなわち慶応の三年は皇紀二千五百二十年じゃによって、今より千年の昔は——さよう——延喜えんぎ天暦てんりゃくの頃になり申すかな」
大菩薩峠:37 恐山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
この役者達は、普通の服裝に着換きかへるのに大分間をとつて、再び食堂に這入つて來た。ロチスター氏は、イングラム孃の手をとつて、連れて這入つて來た。彼女は、彼の演技えんぎめてゐた。
故郷のひのき舞台に、諸外国の劇壇から裏書きされてきた、名誉ある演伎えんぎを見せたのは、彼女が三十三歳の明治卅五年、沙翁セクスピアーの「オセロ」のデスデモナを、靹音ともね夫人という名にして勤めたのが
マダム貞奴 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
何て、縁儀えんぎの悪いこっちゃ、一と晩に二人も怪我をしやがって! 貴様ら、横着をして兵タイのいるいい道を
国境 (新字新仮名) / 黒島伝治(著)
それから伝うること六十年、延義えんぎという人の代に至って、かの桃林の村にむかしの地妖が再び繰り返されました。やはり一村の地下に怪しい太鼓の音がきこえたのです。
ことに君の演戯えんぎが必要だ。命がけの大役だよ。君には大丈夫それがやれる。わけもないことだ。こわがりさえしなければいいのだ。舞台に立ったときのように、ほかの一切のことを忘れてしまうんだ。
月と手袋 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
一、夏夜の烟戯えんぎは尤も厳禁なり、但し林間に黄葉を焼き霜旦そうたん雪夕柴火さいかもて寒を防ぐは制外とす
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
今日の法養の目的によく似た事実を、天・震・日の三国に亘つて演説する。此が、読誦した経の衍儀えんぎでもあり、其経の功徳に与らせる事にもなるのである。唱導の狭義の用例である。
自分はちょうどこの教育勅語煥発の際にドイツから六、七年ぶりに帰朝し、いくばくもなくその教育勅語を解釈し、『勅語衍義えんぎ』と題してこれを世に公にするの光栄を得たのである。