“おんき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
温気33.3%
瘟気16.7%
遠忌16.7%
御聞8.3%
怨鬼8.3%
温岐8.3%
遠諱8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
日はもうとっぷり暮れて、斗満とまむの川音が高くなった。幕外そとは耳もきれそうな霜夜しもよだが、帳内ちょうないは火があるので汗ばむ程の温気おんき。天幕の諸君はなおも馳走に薩摩さつま琵琶びわを持出した。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
正旦鶏子赤豆七枚を呑み瘟気おんきを辟くとあるが、鶏卵七つも呑んでは礼廻りの途上で立ちすくみになり、二日のひめ始めが極めて待ち遠だろうから直ちに改造と出掛けたものか
壺阪では先年沢市さわいちの何百年遠忌おんきだかを営んだ。
八犬伝談余 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
「そはけがたき事」とうちかたぶき打かたぶきするほどに、又も一声ひとこゑ二声ふたこゑうちしきれば、「あれが声を郭公ほとゝぎすとや。いかにしてさはおぼしつるぞ、いとよき御聞おんききざま」
すゞろごと (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
佐良井の身体からだは、もんどり打って下へ、無間むげん地獄へち行く怨鬼おんきのように落ちて「死の舞踏ダンスマカブル」の最後の一弾を終った私は、そのままピアノの上へ失神してしまいました。
死の舞踏 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
温鍾馗と云うのは、恐らくは太原の温岐おんきの事だろう。
魚玄機 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
かたわらに一冊の年表でもあれば頼りになるのであるが、それもない。やっとのことで、大正十年が一千三百年の遠諱おんきに当るということに気がついた。