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温気
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おんき
ふりがな文庫
“
温気
(
おんき
)” の例文
ただ道也先生がこの一点の
温気
(
おんき
)
なき
陋室
(
ろうしつ
)
に、
晏如
(
あんじょ
)
として筆硯を
呵
(
か
)
するの勇気あるは、外部より見て争うべからざる事実である。
野分
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
日はもうとっぷり暮れて、
斗満
(
とまむ
)
の川音が高くなった。
幕外
(
そと
)
は耳もきれそうな
霜夜
(
しもよ
)
だが、
帳内
(
ちょうない
)
は火があるので汗ばむ程の
温気
(
おんき
)
。天幕の諸君は
尚
(
なお
)
も馳走に
薩摩
(
さつま
)
琵琶
(
びわ
)
を持出した。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
「それはデマだろう。宰相閣下はあのとおり丈夫な方で……いや、しかしこのような
温気
(
おんき
)
には初めて
遭
(
あ
)
われて、おまごつきかもしれない。おい、貴公は寒暖計を持っているか」
地軸作戦:――金博士シリーズ・9――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
月はまだ
天
(
そら
)
のなかにいる。流れんとして流るる
気色
(
けしき
)
も見えぬ。地に落つる光は、
冴
(
さ
)
ゆる暇なきを、重たき
温気
(
おんき
)
に封じ込められて、限りなき大夢を半空に
曳
(
ひ
)
く。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
“温気”の意味
《名詞》
温かみ。
蒸し暑いこと。
体温が高いこと。熱気。
(出典:Wiktionary)
温
常用漢字
小3
部首:⽔
12画
気
常用漢字
小1
部首:⽓
6画
“温”で始まる語句
温
温和
温泉
温順
温柔
温暖
温味
温泉宿
温泉場
温習