“あたたかみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
温味66.7%
暖味29.6%
温気3.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その乏しい余裕をいて一般の人間を広く了解りょうかいしまたこれに同情し得る程度に互の温味あたたかみかもす法を講じなければならない。
道楽と職業 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
明智は、ピッタリと密着した相手の膝の、すべっこい暖味あたたかみを感じた。彼自身の膝の上で、グリグリと蠢く相手の指先を感じた。
魔術師 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
まだ温気あたたかみを含まぬ朝風は頬にはりするばかりである。窓に顔をさらしている吉里よりも、その後に立ッていた善吉はふるえ上ッて、今は耐えられなくなッた。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
裏梯子から二階の自分の室へ駈け込み、まだ温気あたたかみのある布団ふとんの上に泣き倒れた。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)