“瘟気”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いきれ57.1%
おんき28.6%
うんき14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
芝生を蹈む足のまはりに、草の仄かな瘟気いきれがして、梅雨の晴れ間の風の肌ざはりが、佗しい感じを杉田に与へた。
草いきれ (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
雪渓を吹き下ろす冷い風に、蒸し暑い谷の瘟気おんきがとれて、久し振りに蘇ったような気持になった。左岸の大虎杖の林の中では珍らしく鶯が囀っていた。
黒部川を遡る (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
一日込合う暑い客車の瘟気うんきみつかれた二人が、停車場の静かな広場へ吐出されたのは、夜ももう大分遅かった。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)