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香花
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かうげ
ふりがな文庫
“
香花
(
かうげ
)” の例文
庭内
(
ていない
)
の老菩提樹には神聖の
樹
(
き
)
として
香花
(
かうげ
)
を捧げ、又日本の奉納手拭の如き
小切
(
こぎれ
)
を枝に結び附けて冥福を祈る信者が断えない。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
そして重右衛門とその少女との墓が今は寺に建てられて、村の者がをり/\
香花
(
かうげ
)
を
手向
(
たむ
)
けるといふ事を自分に話した。
重右衛門の最後
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
其方
寺
(
てら
)
へ
葬
(
はうむ
)
りし趣きなるが右は
當時
(
たうじ
)
無縁
(
むえん
)
なるか又は
印
(
しるし
)
の
石塔
(
せきたふ
)
にても
建
(
たて
)
ありやと尋けるに此祐然
素
(
もと
)
より
頓智
(
とんち
)
才辨
(
さいべん
)
の者故參候
若君
(
わかぎみ
)
澤の井の
石塔
(
せきたふ
)
は御座候も
香花
(
かうげ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
平常
(
つね
)
は
道理
(
だうり
)
がよく
解
(
わか
)
る
人
(
ひと
)
ではないか、
氣
(
き
)
を
靜
(
しづ
)
めて
考
(
かんが
)
へ
直
(
なほ
)
して
呉
(
く
)
れ、
植村
(
うゑむら
)
の
事
(
こと
)
は
今更
(
いまさら
)
取
(
とり
)
かへされぬ
事
(
こと
)
であるから、
跡
(
あと
)
でも
懇
(
ねんごろ
)
に
吊
(
とぶら
)
つて
遣
(
や
)
れば、お
前
(
まへ
)
が
手
(
て
)
づから
香花
(
かうげ
)
でも
手向
(
たむけ
)
れば
うつせみ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
そが初めの内こそ憐れと思ひて
香花
(
かうげ
)
を
手向
(
たむ
)
くる人もあれ、やがて星移り
歳
(
とし
)
經
(
ふ
)
れば、冷え行く人の
情
(
なさけ
)
に
隨
(
つ
)
れて顧みる人もなく、あはれ何れをそれと知る由もなく荒れ果てなんず
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
▼ もっと見る
私には
香花
(
かうげ
)
を
手向
(
たむ
)
くべき父の墓と云ふものが無いのである。私は今は
記
(
おぼ
)
えてゐぬが、父の
訃音
(
ふいん
)
が聞えた時、私はどうして死んだのかと尋ねたさうである。母が私に斬られて死んだと答へた。
津下四郎左衛門
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
僅かに
香花
(
かうげ
)
を供へて、番頭の周助がお
守
(
もり
)
をして居ります。
銭形平次捕物控:201 凉み船
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
なしければ藤八は先
此方
(
こなた
)
へと云まゝ九助は座敷へ通りけるに
正面
(
しやうめん
)
に十界の曼陀羅を
飾
(
かざ
)
り左右に
燈明
(
とうみやう
)
香花
(
かうげ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
手向
(
たむけ
)
候者一人も是なし
併
(
しか
)
し
拙僧
(
せつそう
)
宗旨
(
しうし
)
の儀は
親鸞上人
(
しんらんしやうにん
)
よりの申
傳
(
つたへ
)
にて
無縁
(
むえん
)
に相成候
塚
(
つか
)
へは
命
(
めい
)
日
忌
(
き
)
日には
自坊
(
じばう
)
より
香花
(
かうげ
)
を
手向
(
たむけ
)
佛前
(
ぶつぜん
)
に於て
回向
(
ゑかう
)
仕つり候なりと元より
墓標
(
はかじるし
)
も
無
(
なき
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
香
常用漢字
小4
部首:⾹
9画
花
常用漢字
小1
部首:⾋
7画
“香”で始まる語句
香
香具師
香気
香港
香炉
香華
香奠
香爐
香水
香物