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餅屋
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もちや
ふりがな文庫
“
餅屋
(
もちや
)” の例文
旧字:
餠屋
場所
(
ところ
)
は
山下
(
やました
)
の
雁鍋
(
がんなべ
)
の少し先に、
曲
(
まが
)
る
横丁
(
よこちやう
)
がありまする。
彼
(
あ
)
の
辺
(
へん
)
に
明治
(
めいぢ
)
の
初年
(
はじめ
)
まで
遺
(
のこ
)
つて
居
(
を
)
つた、
大仏餅
(
だいぶつもち
)
と
云
(
い
)
ふ
餅屋
(
もちや
)
がありました。
大仏餅。袴着の祝。新まへの盲目乞食
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
『これなら
精神統一
(
せいしんとういつ
)
がうまくできるに
相違
(
そうい
)
ない。』
餅屋
(
もちや
)
は
餅屋
(
もちや
)
と
申
(
もう
)
しますか、
私
(
わたくし
)
は
矢張
(
やは
)
りそんなことを
考
(
かんが
)
えるのでした。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
町の入口の
餅屋
(
もちや
)
の
門
(
かど
)
から始めて、一軒一軒のき伝いに、二人は胡弓をならし、歌を
謡
(
うた
)
っていった。
最後の胡弓弾き
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
両
餅屋
(
もちや
)
はすでに焼き払われていて、その辺には
一人
(
ひとり
)
の諏訪兵をも見なかった。
先鋒隊
(
せんぽうたい
)
が
香炉岩
(
こうろいわ
)
に近づいたころ、騎馬で進んだものはまず山林の間に四発の銃声を聞いた。
夜明け前:02 第一部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
同類相求むとは
昔
(
むか
)
しからある
語
(
ことば
)
だそうだがその通り、
餅屋
(
もちや
)
は餅屋、猫は猫で、猫の事ならやはり猫でなくては分らぬ。いくら人間が発達したってこればかりは駄目である。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
折角の
和田
(
わだ
)
峠へ差しかかつたのはすでに夜で、翌日は今にも降出しさうな空合だつたけれど、快晴を待つ訳にもいかないので更にある地点まで(下諏訪から東
餅屋
(
もちや
)
まで)道をダブつて
霧ヶ峰から鷲ヶ峰へ
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
なれるにしたがってそろそろ
尻尾
(
しっぽ
)
をだしてきた
蛾次郎
(
がじろう
)
は、
宿場人足
(
しゅくばにんそく
)
がよりたかって、うまそうに立ち
食
(
ぐ
)
いしている
餅屋
(
もちや
)
の前へくると、ぎょうさんに、腹をかかえてしゃがんでしまった。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「どこの
餡
(
あん
)
コロ
餅屋
(
もちや
)
だか知らないが、野暮な
火悪戯
(
ひわるさ
)
をしたもので——」
銭形平次捕物控:059 酒屋火事
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
まだ、戸の閉っている二軒のあべ川
餅屋
(
もちや
)
の前を通ると直ぐ川瀬の音に
狭霧
(
さぎり
)
を立てて安倍川が流れている。
轍
(
わだち
)
に踏まれて躍る橋板の上を曳かれて行くと、夜行で寝不足の
瞼
(
まぶた
)
が涼しく拭われる気持がする。
東海道五十三次
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
その中でもことに有名なのは、加賀の
松任
(
まつとう
)
の
餅屋
(
もちや
)
であったが、たしか越中の高岡にも半分以上似た話があり、その他あの地方には少なくとも世間の噂で、天狗の恩顧を説かるる家は多かったのである。
山の人生
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
「あのてまへは福吉町のチン
餅屋
(
もちや
)
でござんすがね……」
老残
(新字旧仮名)
/
宮地嘉六
(著)
姥
(
うば
)
ヶ
餅屋
(
もちや
)
は、餅屋といっても、ただの餅屋ではない。
大菩薩峠:33 不破の関の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
ずツと
昔時
(
むかし
)
芝
(
しば
)
の
金杉橋
(
かなすぎばし
)
の
際
(
きは
)
へ
黄金餅
(
こがねもち
)
と
云
(
い
)
ふ
餅屋
(
もちや
)
が
出来
(
でき
)
まして、
一時
(
ひとしきり
)
大層
(
たいそう
)
流行
(
はやつ
)
たものださうでござります。
黄金餅
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
と、もらったばかりの
銀銭
(
ぎんせん
)
を
餅屋
(
もちや
)
の
台
(
だい
)
へほうりだした。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
アレ、
乱暴狼藉
(
らんぼうらうぜき
)
な
奴
(
やつ
)
もあればあるものだ、アレ
逃
(
に
)
げてツちまつた。
金兵衛
(
きんべゑ
)
さんは
此金子
(
このかね
)
を
以
(
もつ
)
て、
芝
(
しば
)
金杉橋
(
かなすぎばし
)
の
本
(
もと
)
へ、
黄金餅
(
こがねもち
)
と
云
(
い
)
ふ
餅屋
(
もちや
)
を出したのが、
大層
(
たいそう
)
繁昌
(
はんじやう
)
いたした。と
云
(
い
)
ふ一
席話
(
せきばなし
)
でござります。
黄金餅
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
餅
常用漢字
中学
部首:⾷
15画
屋
常用漢字
小3
部首:⼫
9画
“餅”で始まる語句
餅
餅搗
餅花
餅菓子
餅肌
餅撒
餅網
餅々
餅粽
餅臼