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追払
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おっぱら
ふりがな文庫
“
追払
(
おっぱら
)” の例文
旧字:
追拂
金永生から
追払
(
おっぱら
)
われて、ぼんやりとして
稻香村
(
とうこうそん
)
(菓子屋)の前まで来ると、店先にぶらさげてある
一斗桝
(
いっとます
)
大の広告文字を見た。
端午節
(新字新仮名)
/
魯迅
(著)
「四十万円です」チャンは、こういうのは金持ではないから早く
追払
(
おっぱら
)
うにかぎると思って、かんたんに返事をした。
少年探偵長
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
とかく人出入騒々しく、かたがた妨げに相成るから、われら承って片端から
追払
(
おっぱら
)
うが、弱ったのはこの少年じゃ。
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
デカも昨春までは、其一人であったが、抜群の
強猛
(
きょうもう
)
故に競走者を
追払
(
おっぱら
)
って、
押入婿
(
おしいりむこ
)
になり
済
(
す
)
ましたのである。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
それを犯人の足跡の鑑定だけさせられて
追払
(
おっぱら
)
われたんじゃ、
鰻丼
(
うなぎどんぶり
)
の臭いだけを嗅がされたようなもんだ。
無系統虎列剌
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
▼ もっと見る
それをライオンと
狐
(
きつね
)
にたとえ、「ライオンには
罠
(
わな
)
の危険があるし、狐には
狼
(
おおかみ
)
の危険がある。罠を発見するには狐でなければならず、狼を
追払
(
おっぱら
)
うにはライオンでなければならぬ」
政治学入門
(新字新仮名)
/
矢部貞治
(著)
夫も到頭
追払
(
おっぱら
)
いやッとの事で引上る運びに達しましたが、其引上る道々も検査官は藻西太郎を慰めようとしますけれど彼れ
首
(
こうべ
)
を垂れて深く考え込む様子で一言も返事しません
血の文字
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
附帯条件として、小林を早く
追払
(
おっぱら
)
う手段も必要になって来た。しかるにその小林は今にも吉川夫人が見えるような事を云いながら、自分の帰る
気色
(
けしき
)
をどこにも現わさなかった。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
関
(
かま
)
わず
置
(
おけ
)
ば当世
時花
(
はや
)
らぬ恋の病になるは必定、
如何
(
どう
)
にかして助けてやりたいが、ハテ難物じゃ、それとも
寧
(
いっそ
)
、
経帷子
(
きょうかたびら
)
で
吾家
(
わがや
)
を
出立
(
しゅったつ
)
するようにならぬ内
追払
(
おっぱら
)
おうか、さりとては忍び難し
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
遂に改心して、
隠家
(
かくれが
)
を退散するというまでになり、また圖書が頼みに依って明晩竹ヶ崎の南山へ乗込んで同類を
追払
(
おっぱら
)
って、この土地を洗い清めようという我が了簡から一部始終を詳しく話して
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「とにかく、こっちへ通してよろしい。土産物を見た上で、話を聞くか、
追払
(
おっぱら
)
うか、どっちかに決めよう」
人造人間戦車の機密:――金博士シリーズ・2――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
世に、緋、紫、
金襴
(
きんらん
)
、
緞子
(
どんす
)
を
装
(
よそお
)
うて、
伽藍
(
がらん
)
に処すること、
高家諸侯
(
こうけだいみょう
)
の如く、あるいは
仏菩薩
(
ぶつぼさつ
)
の玄関番として、
衆俗
(
しゅうぞく
)
を、受附で
威張
(
いば
)
って
追払
(
おっぱら
)
うようなのが少くない。
七宝の柱
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
その癖、鑑定は鑑定だけで、事件の真相になんか触れさせないまま
追払
(
おっぱら
)
われる事が、極めて多いんだ。
無系統虎列剌
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
ただし趙家の
閾
(
しきい
)
だけは
跨
(
また
)
ぐことが出来ない——何しろ様子がすこぶる変なので、どこでもきっと男が出て来て、
蒼蝿
(
うるさ
)
そうな
顔付
(
かおつき
)
を見せ、まるで
乞食
(
こじき
)
を
追払
(
おっぱら
)
うような体裁で
阿Q正伝
(新字新仮名)
/
魯迅
(著)
兄さんはもうちっとで、盤面をめちゃめちゃに
掻
(
か
)
き乱して、この魔物を
追払
(
おっぱら
)
うところだったと云いました。何事も知らなかった私は、少し驚きながらも悪い事をしたと思いました。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
真実
(
まこと
)
しやかに云ってお屋敷近辺へ置かんように
追払
(
おっぱら
)
いましたので、お竹はどうも
致方
(
いたしかた
)
がない、旧来馴染の出入町人の処へまいりましても、長く泊っても
居
(
お
)
られません、又一緒にまいった宗達も
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「フ——ン。俺が色男だもんだから、邪魔っけにして
追払
(
おっぱら
)
いやがるんだな」
一足お先に
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「
成程
(
なッ
)
、
御夥間
(
おなかま
)
ですかい。はははは、
可
(
よ
)
うございましょうとも。まあ、お掛けなさいまし。何ね、
愚図々々
(
ぐずぐず
)
いや今の口上で
追払
(
おっぱら
)
いまさ。貴女がお嬢様でも、どうです、あれじゃ
厭
(
いや
)
とはいえますまい。」
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「こん畜生。来やがったな。よしよし、おれが
追払
(
おっぱら
)
ってやる。お前達は二人共鼻の穴にこの綿を詰めてジッとしていろ。そうして、馬鹿共が居なくなったら、すぐに逃げられるように用意していろ」
豚吉とヒョロ子
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
三鳥山人
(著)
「
媽々
(
かかあ
)
連を
追払
(
おっぱら
)
ってくれ、消してくれよ、妖術、魔術で。」
薄紅梅
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
追
常用漢字
小3
部首:⾡
9画
払
常用漢字
中学
部首:⼿
5画
“追”で始まる語句
追
追従
追々
追剥
追分
追掛
追手
追憶
追付
追駈