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踞
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うづくま
ふりがな文庫
“
踞
(
うづくま
)” の例文
何だか私は今頃貴方が冷い御飯に水をかけてお塩をかけて、埃りだらけの布団の隅に
踞
(
うづくま
)
つて食べて被入る様な気がしてなりません。さうですか? 私は見たい。
獄中の女より男に
(新字旧仮名)
/
原田皐月
(著)
海
(
うみ
)
の
面
(
おもて
)
は
瀧壺
(
たきつぼ
)
のやうに
泡立
(
あわだ
)
つて、
酷
(
ひど
)
いも
酷
(
ひど
)
くないも、
私
(
わたくし
)
と
少年
(
せうねん
)
とは、
頭
(
あたま
)
を
抱
(
かゝ
)
へて、
艇
(
てい
)
の
底
(
そこ
)
へ
踞
(
うづくま
)
つてしまつたが、
其爲
(
そのため
)
に、
昨夜
(
さくや
)
海水
(
かいすい
)
に
浸
(
ひた
)
されて、
今
(
いま
)
漸
(
やうや
)
く
乾
(
かわ
)
きかけて
居
(
を
)
つた
衣服
(
きもの
)
は
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
それから少し経て、チッチッといふ音がすると、パッと火が現はれて、彼は一ツの建物の中の土間に
踞
(
うづくま
)
つてゐて、マッチを擦つて提灯の蝋燭に火を点じやうとして居るのであつた。
観画談
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
塚
(
つか
)
の
森
(
もり
)
の
榎
(
えのき
)
の
根
(
ね
)
に、
線香
(
せんかう
)
の
煙
(
けむり
)
淡
(
あは
)
く
立
(
た
)
ち、
苔
(
こけ
)
の
石
(
いし
)
の
祠
(
やしろ
)
には
燈心
(
とうしん
)
が
暗
(
くら
)
く
灯
(
とも
)
れ、
鉦
(
かね
)
は
更
(
さら
)
に
谺
(
こだま
)
して、
老
(
おい
)
たるは
踞
(
うづくま
)
り、
幼
(
をさな
)
きたちは
立
(
た
)
ち
集
(
つど
)
ふ、
山
(
やま
)
の
峽
(
かひ
)
なる
境
(
さかひ
)
の
地藏
(
ぢざう
)
のわきには、
女
(
をんな
)
を
前
(
まへ
)
に
抱
(
だ
)
いて
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
屹度
(
きつと
)
行
(
い
)
つては
呉
(
く
)
れるにしても
其
(
そ
)
の
後
(
あと
)
に
跟
(
つ
)
いて
行
(
ゆ
)
くのでなくては
勘次
(
かんじ
)
には
不安
(
ふあん
)
で
堪
(
たま
)
らないのである、さうして
彼
(
かれ
)
はぽつさりと
玄關
(
げんくわん
)
に
踞
(
うづくま
)
つて
待
(
ま
)
つて
居
(
ゐ
)
ることがせめてもの
氣安
(
きやす
)
めであつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
踞
漢検1級
部首:⾜
15画
“踞”を含む語句
蹲踞
蟠踞
盤踞
踞込
踞坐
踞居
跪踞
虎踞
蹲踞込
前踞
蹯踞
踞跼
踞牀
踞座
跑踞
胡踞
箕踞
崛踞
屈踞