“踞坐”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きょざ50.0%
こざ50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
例の吃男は踞坐きょざして何か奇妙な呪文をぶつぶつ唱えているばかり、返事もくれぬのだ。爺が吃男の土幕の中を覗いたのはそれが始めてだった。
土城廊 (新字新仮名) / 金史良(著)
あるいはみずから村閭そんりょの政治家をもって任じ、威権戸長を凌ぐの郷紳も、その傍輩ぼうはいと炉辺に踞坐きょざするときには、あまりに現今わが邦変化の不思議に驚き、将来はいかがあらんと相談ずることもあらん。
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
明り取りが無くて薄暗いので、隅の方は良く判らないが、此方から見る正面には、一人の老婆が傲然ごうぜんと——誠に女王の如く傲然と踞坐こざして煙草を吸っている。
危岩突兀とつこつまさに頭上にちんとす、進退たにまりあへて良策をあんするものなく、一行叢中に踞坐こざして又一語なし、余等口をひらきて曰く、すすむもかた退しりぞくも亦かたし、難は一なりむしすすんでくるしまんのみと
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)