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おやご
ふりがな文庫
“
親御
(
おやご
)” の例文
御当人や
親御
(
おやご
)
さんたちの御心持は後で聞くとしても君だけの心を聞きたいね。君は絶体的に大原君へ
御令妹
(
ごれいまい
)
を遣る事には反対せんか。
食道楽:春の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
「だってお前、よその子供をつれだして見知らぬ人にさらわれてしまったのだもの、文房具屋の
親御
(
おやご
)
に対してすまんじゃないか」
少年探偵呉田博士と与一
(新字新仮名)
/
平林初之輔
(著)
と、お励ましなされながらも、
親御
(
おやご
)
のお身なれば、胸のそこに、
如何
(
いか
)
ばかりこのたびのお旅先を、ご心配あそばしておらるるや知れませぬ。
黒田如水
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
宮野邊源次郎と云って
旗下
(
はたもと
)
の次男だが、
其奴
(
そいつ
)
が悪人で、萩原新三郎さんを
恋慕
(
こいした
)
った娘の
親御
(
おやご
)
飯島平左衞門という旗下の奥様
附
(
づき
)
で来た女中で
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
元々
親御
(
おやご
)
さん達のお考えで、仲人に立った方は、私の方よりは、
却
(
かえっ
)
て先方の御本人を説きふせるのに骨が折れたほどだと申すのでございます。
人でなしの恋
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
▼ もっと見る
數多
(
あまた
)
の人に
優
(
まさ
)
りて、君の
御覺
(
おんおぼえ
)
殊に
愛
(
めで
)
たく、一族の
譽
(
ほまれ
)
を雙の肩に
擔
(
にな
)
うて、家には其子を杖なる年老いたる
親御
(
おやご
)
もありと聞く。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
「到頭あのお若けえ書生さんも、お亡くなりなせえやしたか? そりゃまあ、お気の毒なこんで……さぞ
親御
(
おやご
)
様も、お嘆きでござらっしゃりましょう」
墓が呼んでいる
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
「宅にあるのを、みんな読ましておあげなさい。お
好
(
すき
)
なものを見せないなんて、わからない
親御
(
おやご
)
さんだ。」
旧聞日本橋:12 チンコッきり
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
否
(
い
)
や
然
(
し
)
からず
舊
(
むかし
)
をいはば三千
石
(
ごく
)
の
末流
(
まつりう
)
なりといふ、さらば
旗下
(
はたもと
)
の
娘御
(
むすめご
)
にや、
親御
(
おやご
)
などもおはさぬか、
一人
(
ひとり
)
住
(
ず
)
みとは
痛
(
いた
)
はしきことなりと、
早
(
はや
)
くも
其
(
その
)
の
人
(
ひと
)
不憫
(
ふびん
)
になりぬ
たま襻
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
でも腹の中では若先生がいたらと思うこともあるに違えねえ……いったいが竜之助様という人が心得違えだ、たとえば勘当されたとて、たった一人の
親御
(
おやご
)
じゃねえか
大菩薩峠:01 甲源一刀流の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
先殿様の
御葬式
(
おとむらい
)
がすむと間もなく、源太夫様もつづいてお
亡
(
な
)
くなりなすったので、世間では追腹などと申しますが、ほんとうは千之丞様の
親御
(
おやご
)
たちが寄りあつまって
詰腹
(
つめばら
)
を
半七捕物帳:33 旅絵師
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
その
親御
(
おやご
)
たちの
生計
(
くらし
)
のことまで見て上げたりしたもので、少しも一様ではありませんでした。
幕末維新懐古談:79 その後の弟子の事
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
親御
(
おやご
)
さんが、その体では見込がないから廃嫡する、といわれた時、どうか少し待って下さい、必ず何か
為遂
(
しと
)
げますから、と泣いてお頼みになり、江戸へ出て国学を
専攷
(
せんこう
)
して
鴎外の思い出
(新字新仮名)
/
小金井喜美子
(著)
「それじゃ大したものだ。あんまり
好
(
よ
)
すぎるから
親御
(
おやご
)
さんが承知しまいぜ。」
雪解
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
勇「そうでない、お日さまのお
上
(
あが
)
りになろうとする所で見るのが
宜
(
よ
)
いので、貴方とは
親御
(
おやご
)
の時分から
別懇
(
べっこん
)
にした事だから」
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
御老年の
親御
(
おやご
)
さんが御病気におなりなすった時は
如何
(
いか
)
に食物の事へ
無頓着
(
むとんちゃく
)
な御主人でも子の義務として御老人の食物を研究なさらなければなりますまい。
食道楽:秋の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
行き届いた人とみえて、
親御
(
おやご
)
さんが心配されているといけぬから、手紙をお書きなさい、わたしが明日
小浜
(
おばま
)
から出しておいて上げましょうということですから
墓が呼んでいる
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
師匠はお前が
相更
(
あいかわ
)
らず家に来てくれるなら何より好都合だとのこと、私に取ってはなおさらのことですから、早速翌日から参る旨を答えますと、
親御
(
おやご
)
たちの考えもあろうから
幕末維新懐古談:21 年季あけ前後のはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
親御
(
おやご
)
さんの方へはいずれ詳しく手紙で申し送るとして、お前はきょうからここにいることにするがよろしい。別にさしつかえはないだろうね。ああ、そうか。よろしいよろしい。
人間豹
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
いまお前が死んだら、
親御
(
おやご
)
たちや妹さんはどうします。わたしもこれでは帰れない、帰ることは止めにします。真さん、泊って行きます、今宵は泊めてもらいましょう、ゆっくり打明けて相談を
大菩薩峠:02 鈴鹿山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
ま
暫
(
しばら
)
く……清藏どんとやら暫くお待ち下さい、只今
親御
(
おやご
)
の仰せられるところ、重々
御尤
(
ごもっと
)
もの次第で、御尊父
御存生
(
ごぞんしょう
)
の時分からお約束の
許嫁
(
いいなずけ
)
の亭主あることを存ぜず
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
ジーナもスパセニアももうしばらくいらっしゃい……もうちょっとと引き留めて
已
(
や
)
みませんでしたが、そういうわけなら
親御
(
おやご
)
さんも心配しておいでだろうから、お帰りになるのも已むを得ぬ。
墓が呼んでいる
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
...
外
(
ほか
)
ならぬ大原さんの
親御
(
おやご
)
さんにお
被
(
き
)
せ申すのですから
跡
(
あと
)
でお気味の悪い事もありますまい」と
頻
(
しきり
)
に頼まれてお登和も拒みかね「それでは宅へ戻って兄に聞いて参りましょう。ある事はちょうど
両組
(
ふたくみ
)
揃ったのがございますけれども」と
独
(
ひと
)
りで家に帰り行く。
食道楽:春の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
親御
(
おやご
)
さまがそんなら約束でもした男があってそんな事を云うのだろうと、
怒
(
おこ
)
っても、一人のお嬢様で斬る事も出来ませんから、太い奴だ、そういう訳なら柳島にも置く事が出来ない
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
七年
前
(
ぜん
)
に佐久間町へ
旅人宿
(
りょじんやど
)
を
開
(
ひら
)
きし
折
(
おり
)
、これ重二郎殿、
君
(
きみ
)
の
親御
(
おやご
)
助右衞門殿が尋ね来て、用心のため預けられた三千円の金を見るより、あゝ此の金があったなら
我望
(
わがのぞみ
)
の叶う事もあらんと
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
文「いえ
貴君
(
あなた
)
の
親御
(
おやご
)
さまは」
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
“親御”の意味
《名詞》
他人の親に対する敬語。
(出典:Wiktionary)
親
常用漢字
小2
部首:⾒
16画
御
常用漢字
中学
部首:⼻
12画
“親御”で始まる語句
親御樣
親御達